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「あ…おかえり…」
皆暗い顔して戻ってきた。話を聞くと捜していた丹波先生は駐車場にあるトイレの中で、死体となって見つかった。死因は溺死。そして現場に来た刑事は、ママと私を犯人だと推理したあのヘッポコ刑事。あ、今は警部らしい。この人が警部とか不安しかないけど…。
「…大丈夫なの?」
「京極さんを疑ってるよ。丹波先生、体格がよかったから」
「なら気絶させて縛り上げて溺死?」
「いや…スタンガンで気絶はさせてたけど縛られた痕は無かった」
体格がいい…スタンガン…縛った痕は無し…。
体格がいいなら犯人もそれなりに体格がいいはず。でもそんな人がスタンガンなんて使うだろうか?一撃入れれば事足りそうだし…。
でも逆も同じ。普通の一般人が丹波先生をスタンガンで気絶させても運ぶのに時間がかかる…。
それに気絶させても頭を押さえつけられ顔が水の中に入ったら起きて抵抗する…。
「丹波先生を発見した時衣服がぐっしょり濡れてたんだ…。それに殺されたのは1時間程前…その時オレ達は丹波先生を捜すため色んな店に向かっていた」
「ならその時に溺死させて運んだ…。そのトイレって」
「山村警部!トイレ横のゴミ箱から濡れたタオルと妙な空き缶を4つ発見しました!」
4つ共、口の部分がコゲていて中から灯油の臭いが…と山村警部に報告していた。
新一はそれを聞くと何か分かったのか走り出した。追いかけようとしたら外はまだ雨が降っていた。
「まだ止んでないの?」
傘立てから1本掴んで出た。駐車場に向かいトイレがある所に行くと新一が鑑識さんに、調べてみてよ!と言っていた。
鑑識さんは渋々といった感じでトイレの上に設置していた棚に置かれてるトイレットペーパーを退かした。
「何だこれ?天井にコゲ跡!?おい、写真だ写真!!」
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年6月1日 16時