工藤新一の兄弟(仮) ９ (ページ44)

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目暮警部に呼ばれ花火を見ていた場所に移動すると高木刑事の声が聞こえた。見ると自転車を見つけたらしい。目暮警部が確認してもらうから持ってきてくれ、と指示を出した。

待ってると高木刑事が来た。タイヤの跡も一致した。

自転車に近づいてあるスイッチを押すとライトはついた。もちろんブレーキもかかった。

「どうしたんだね？A君」
「変だと思いませんか？ライトもブレーキもちゃんと動くのにこのタイヤにはブレーキをかけた跡がないんですよ？
いくら薄暗く辺りが見にくかったとしても、柵が迫って来たらブレーキをかけるはず…」
「た、確かに…。でもパニクってブレーキをかけそびれたという事も…」
「だったら足ぐらいつけるはずなんだけど、そんな跡どこにもないよ！」

新一に言われて目暮警部と高木刑事はジサツか、偽装工作して事故死にみせかけた可能性を考え始めた。
もし後者だとしたら犯人はキャンピングカーから携帯自転車をいつでも持ち出せた、あの三人の中…

発見された自転車は機能を果たしていた。次はベルトの紐の結び目…。紐は何本もあったのに一本だけ結び目がついていた…あれの意味は一体…。

「何かに引っ掛けるため…？」