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停まっていた車はキャンピングカー。車の中には誰もいないので辺りを見渡すと、それらしい人達が居た。
男二人、女二人の四人組だ。
話を聞くと、この近くでバーベキューをしていたらしい。すると四人組の一人、白藤泰美さんが一緒に食べる?と誘ってくれた。お言葉に甘えて食べることになったんだけど…
「博士はこれよ…」
「あ、哀君…肉は?」
「ダメ。野菜を取りなさい」
とこんな感じで博士は悲しそうに野菜を食べ始めた。哀さん、博士の事考えてるんだよね…。体型がアレだから…。
「ホー…。大学のサークル仲間じゃったのか…」
「ああ、名前はアウトドア同好会!」
「山に行ったり海に行ったり、みんなでハワイに行った事もあったよね!」
話していると四人は大学生なのを知った。
アウトドアをするうえで役割分担もあるらしく、料理はこのバーベキューに誘ってくれた白藤泰美さん。スポンサーは天堂晴華さん。運転は福浦玲治さん。山菜、釣り関係は飯合拓人さんという具合だ。
ただ、この人達の会話を聞いてると何か引っかかる…。
「具合でも悪いの、あなた達?さっきからあまり食べてないみたいだけど…」
「具合は悪くないよ…ただちょっと、ね?」
「ああ…。普通そうだよなぁって思ってよ…」
隣に居た新一も思ったらしい。そう言った後も泰美さんから誘われた肉はあまり食べなかった。
その後はテントを組み立てる道具を出してテントを作ったり、石を運んだり、薪を拾ったり、キャンプに必要な物を準備した。その後は遊んだりして…。
そして、あっという間に陽が暮れた。
「わー…空が真っ赤だ…」
「そろそろ晩飯のカレーの仕度した方がいいんじゃねーか?腹減ったし…」
座ってお腹に手を当てる元太君。さっきアイス食べてたんだけどな…。
「煮込むのに時間かかるし作るにはいいんじゃない?私、準備してくるよ」
「あ、手伝います!」
「ありがとう」
野菜や肉、カレーのルー、使う器具を持って調理に取り掛かった。
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年4月26日 17時