11 ページ6
「あの姉ちゃんに正体バレかけてるそうやないか!!」
にこやかに言ってきた。それに新一は苦笑いして、バレかけてんじゃねー…と言ってベッドに横になった。
「バレてるのよ…」
「え?まさかおまえから話したんか?」
「バーロ、んな事するかよ…」
「そうね。バレそうになる事はしてるらしいけど」
ジッと見たら新一はタジタジになった。この様子を見る限り、思い当たる節はいっぱいあるようだ。
「オレが分身でもしねーかぎりごまかすのは無理って感じだぜ…。
でもわかんねーんだ…。確信をもっているんなら、何でそれをオレに言わねーのかが…」
台本の読み合わせをした時の事を思い出した。私があの時、待っててくれって…そう言ったから蘭ちゃん聞かないでいたのかも…
「待ってるんや…。おまえの口から直接、話聞かせてもらうんをな!!」
その言葉に新一は驚いて何も言わなかった。
「こうなったら腹くくって、その何とかっちゅう組織の事や、おまえの体を小さした薬の事を…全部話してもうた方がええんとちゃうか?」
「バーロ…。
人の苦労をしょい込んで、自分の事のように心配して泣いちまうようなお人好しに…んな事言えるわけねーだろ?」
新一の言うとおり。蘭ちゃんはそういう子だ。話したら、きっと…
27人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年4月18日 19時