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「オホン…。とにかく問題は、なぜゲーム中に死んだかという事だ…」
「はい…」
照れ隠しで咳払いをして言う目暮警部。高木刑事のおかげで話が元に戻された。
このゲームセンターの中でうろつく不審人物はいなかった。ゲーム中、尾藤さんが何かを飲んだり食べたりした様子はなかったのでジサツの線は薄い…。
やっていたゲームはバーチャルファイティングゲーム…。相手から受けたダメージをそのまま画面とシンクロしてプレイヤーに伝わるリアリティのあるゲーム…。相手がガードの上から打って来たり足を払ったりすれば、そのダメージと一緒にプレイヤーの手足も微妙に動かされる…。って言ってもそのダメージは携帯電話の振動くらいのもの、それじゃ人は殺せない…。
それに死因は…
「わからんのは死因だな…」
「ええ…特に外傷は見当たりませんし…」
「あ、それなら毒だと思いますよ」
「え?」
言うと目暮警部に驚かれた。
「息が詰まって死んだみたいですけど、首を絞められた跡はないですし、だったら毒だと思いませんか?毒を針か注射器で体の中に入れれば…」
「しかしA君、考えてみた前。そんな事をされたら何するんだって怒るだろ?周りの客もそれに気づくだろうし…」
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作者名:ウォーカー | 作成日時:2018年4月18日 19時