・ ページ28
「あ、噂をすれば…。」
本屋さんから海くんとちゃかくんが出てきて、こっちには気づかず前を歩いている。
またみうちゃんとゆあちゃんが「ヤバいヤバい」ってキャッキャしだした。
「ちゃかー、海人ー、何やってんの?」
後ろから海斗が声をかけると振り向いてこっちを見てる。
「俺らの雑誌チェックしてた(笑)Aちゃんこんにちはー。今日は女の子増えてる。くら、モテモテじゃん。」
って相変わらずゆるい海くん。
「海くん、ちゃかくん、こんにちは。」
って言うとぺこっとしたちゃかくん。
2人にみうちゃん達を紹介したら
「へー、制服可愛いねー。」
って海くん。
「海人、おっさんくさいからやめれ。」
ってちゃかくん。
「えー、だって俺らのクラスの子達、制服着崩して着ててなんか嫌なんだもん。脚開いて座るしさ。」
きっと海くん担のみうちゃんは制服をきっちり着続けるだろうな。笑
2人ともちゃっかり握手して貰ってるし。
そういえば海斗には握手求めなかったよね(笑)
自分の右手を眺める海斗に「どんまい!」って言うと「うっせぇ。」って。
それから駅まで6人で歩いて駅でお別れ。
って言ってもほとんど2人ずつで歩いてたけど。
海斗と2人、電車で揺ら揺ら。
「A?もう着くよ?」
「はっっっ!寝てた!!!!!」
「ぷっ…(笑)そんな焦る?」
ケラケラ笑ってる。
「ヨダレ出てるよ?」
「嘘っっ。」
慌てて口元を拭うと「うっそー(笑)」って手を叩いて爆笑してる。
「もうっ!!」
海斗との時間はあっという間で改札を抜けると一気に寂しくなる。
「もうすぐ夏だね。海斗、夏は忙しい?」
「んー、ジュニアのライブとかあるから忙しいかも。なんで?」
「夏祭り行きたいかなぁ…なんて。ほら!」
駅に貼ってある夏祭りのポスター。
「でも忙しいなら無理か。」
「…浴衣。」
「え?」
良く聞こえなくて海斗の顔を見たら真っ赤。
「だから浴衣着る?」
「浴衣持ってない。」
「母ちゃんが何枚か持ってたから貸すよ。浴衣着るの母ちゃんがしてくれるだろうし。」
ってなんか必死(笑)
「海斗ママに聞かなきゃわかんないけど、浴衣着たら一緒に行く?」
「行く!ぜってぇ行く!」
1ヶ月後の楽しみができた。
320人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あや | 作成日時:2021年4月6日 22時