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抹本を抱え、斬島と佐疫両名の後を追う髄村。
生茂る森━というよりかは、山の中━での夜戦の実習訓練はしたことなかったなと考えながらも、足速にかけていく。

夜道で、尚且つ月も高くまで昇っていない為か視界がすこぶる悪い(・・・・・・)。せめて、色覚だけでも━━と、思ったが生憎何時も愛用している眼鏡は荷物の中に入れたままだった。

「そういえば、先程の鬼…俺たちのこと人間と勘違いしていたような…」
「多分、ボクらの魂が人間時のままなのか、それとも他に単なる阿呆なのか…。
 まあ、そこら辺は後々考えよう。今は、二人を追うことが第一目標だ」

しっかり捕まってろ、と言った瞬間髄村は器用に枝から枝へ飛んで移動を始めた。
下だといつオニモドキに襲われるかわからないからだ。
抹本はそこそこ鼻が効く。平腹程では無いが、多少の嗅ぎ分けや匂いの方向を辿る程度は出来るだろう。
え、じゃあ平腹はどうなのかって?彼奴は…また別の機会にでも。


──走る。


──走る。


──何時ぞやの夏の晩の様に走る。


──もう二度と失わないために。


──大切な後輩(きょうだい)の為に。

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設定タグ:獄都事変 , クロスオーバー , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:その他
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作者名:あぶりゃーげ | 作成日時:2020年1月7日 15時

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