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「確かに生者の力であの首を飛ばす事はほぼ不可能だろうな。俺のカナキリでも傷をつけることだけしか出来なかった」

剣術に特化しか斬島が言うのだ。先ほどの抹本の仮説はおおよそ当たっているだろう。
では何故、生者たちは鬼の首を切れるのだろうか。それとも、日が上がってくるまで耐久戦をしているのだろうか。実際にその現場を見たことがないからこれ以上考えようがないのだ。

髄村が聞いた情報だが、鬼殺隊というのは政府非公認の、人間による、鬼を殺す為だけの集団というもの。
多分彼らの腰から下がっていた刀が、日輪刀なのだろうと髄村は考えていた。
なんせ、髄村の眼は特別製で、人から放たれた生気や死気などが、色覚として入ってくる。
だから、今の髄村の瞳には先ほどの生者2名が水と思われる正気を纏って見えたために違和感が出てきたのだ。

髄村が観たその色は、斬島の蒼より淡く、佐疫の空より深い色をしていた。一言で例えるならば、そう、水だ。彼らは水を纏っていたのだ。

「不思議ですね…。人が鬼を斬るなんて。まあ、鬼を人が食べるというのも理解出来ませんが」
「まあ、人間としては今ある生を全うしたいと思うのも必然的だ。だが、彼奴らはボクらとは違う。ボクらは一回死んでから鬼となったけど、彼らは生きたまま鬼となった存在だ。だからこそ、ボクらはキブツジを地獄へ連れて行かないとなんだ」
「でも、さっきの鬼もそうでしたけど、理性が残っていて、尚且つ喋れてましたよ…?」
「つまり、人間の魂でありながら鬼の身体を持っていたということか?」
「どうなんだろう。そこら辺は生きたまま捕まえたやつを解剖しないとわからないしなぁ…」

先程戦闘になった鬼のことを踏まえ、今後の目標を立てようとあれこれ策を練り上げる4人。

東の空が明るくなり始めた。
足元に居たはずの鬼は、灰となって消えていった。

「どうやら情報は正しいようですね」
「太陽の日に照らされている間は、鬼は太陽が当たらない場所にいる必要があるわけか」
「つまり、外に出ていないと噂になっている人がいるとすると…?」
「十中八九、鬼にされた生者だろうね」

「じゃあまずは街で情報収集ですか?」
「…いや、こちらから接触を図ろう。なに、ボクに任せておけばなんとかなるさ」

┏第二章・接触→←┣



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設定タグ:獄都事変 , クロスオーバー , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:その他
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作者名:あぶりゃーげ | 作成日時:2020年1月7日 15時

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