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sm「この選曲はもはや鬼だよ」
「酷いな」
僕たちの宿舎の2階下にあるAの部屋に招かれて
ダイニングテーブルに座るとAのケータイにさされた有線のイヤホンから微かに聞こえる音楽
四角い箱に流れるのは"Love poem"
この短い期間で千回は聴いたような気がしている
「少し待ってて」
sm「んー」
来ていた薄手の黒いコートを軽く畳んで椅子に掛けると
自分の寝室へ入って行った
勝手にマグカップを拝借し水を飲んで部屋を見渡すと相変わらず何もない
白を基調としたダイニングテーブルに椅子、大小いくつかの花瓶が5個、それくらいだ
物で溢れかえってる僕たちの部屋と見比べると違いすぎて笑えてくる
「お待たせ、はいどうぞ」
sm「とりあえずありがとう....？」
ぽんと渡された
15cm角ほどの小さく薄い段ボール箱
「思ってたより早く届いて」
sm「これ....もしかしてイヤモニ？」
「うん」
sm「........あ、あの時の？」
「うん」
確かクリスマスあたりの音楽番組の控え室でメンバー全員の耳の型をとられたのだ
出来上がったら渡すと言われていたけど確かに、案外早く届いたんだな
「実は全員分揃ってから渡そうと思ってたんだけど、スンミニの分だけ先に届いたから」
sm「そっか、開けていい？」
「うん」
箱を開けると
片耳の分だけイヤモニが入っていた
白いベースにSTAYの文字、そして
sm「これまさか宝石？」
「ジルコンだよ」
Aはこういうのにお金をかけるタイプだったのか
宝石とかなんか、全然興味がなさそうだと
キラキラと輝く海色の石が埋め込まれている
sm「ジルコン...」
「スンミニの誕生石だよ、知らなかった？」
sm「普通に生きてたら自分の誕生石は知らないと思う」
「そっか、」
長いまつ毛が伏せられて灰色の丸い瞳に影が浮かぶ
sm「何でそんなこと知ってるの？」
「お母さんが」
sm「Aのお母さん？」
「んー......石を選ぶ仕事してるから」
sm「石を選ぶ仕事？」
「宝石鑑定士」
sm「おお...」
「はは、何その反応」
宝石鑑定士なんて20年生きてきて初めて聞いた職業だけど、なんか、すごそう
sm「ちなみにAの誕生石は？」
「ブラックオパール」
sm「へえ...」
Aは知識に長けているとは思っていたけどまさか宝石の知識までその小さな頭に入っていたとは
お母さんの影響なんだろうけど、伏せたその目が少しどこか
暮れ残りのように見えた
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ヨルム(プロフ) - ななさん» コメントありがとうございます楽しんで読んでいただけて嬉しいです☺️少しずつ更新していきますね🌸 (3月11日 14時) (
レス) id: 8dc4f1e167 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 面白くてつい一気読みしてしまいました！！続きはいつ頃ですか！楽しみにしてます！ (3月10日 21時) (レス) @page8 id: 609d62ddb9 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルム(プロフ) - てぇてぇさん» 教えてくださってありがとうございます😭 (2月29日 19時) (レス) id: 8dc4f1e167 (このIDを非表示/違反報告)
てぇてぇ - オリ、フラたってますよ。 (2月29日 18時) (レス) id: eb74aaaf07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨルム | 作成日時：2024年2月29日 13時
