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ボーカル室なのに
やけに乾燥してるのは気のせいだろうか
貰ったお茶に手を伸ばそうとした
「んー.....チャニオッパは、すごい人だなって思うし」
sm「あれ僕は？」
「リノオッパは、ダンスいつも見ててくれてありがとうって思ってるし」
「チャンビニオッパは過保護だよね」
sm「そこは同意するよ」
「はは」
「ヒョンジニは繊細な人だなって思う」
「リクスは本当愛が深い人」
「ハニとイエニは可愛い」
sm「段々雑になってない？」
「本心なのに」
sm「本当かなあ」
「本当だよ」
まあ、分かってるけど
Aは中学生からプロの作曲家として活動していて、
その界隈では謎に包まれた天才作曲家なんて呼ばれてたらしい
目立つことが嫌いで基本的にはPC上でデータを受け渡すだけのやり取りしか好まなかったのが
たまたまJYPにやって来て、
この顔を見ればその後は大体皆が想像する通り。
表に立つ仕事は興味ないですかとしつこく誘われ、
チャニヒョンがいるからという理由で練習生としての契約も後にされたというのはSTAYの間でも有名な話。
Aとチャニヒョンに一体どんな接点があったのかは知らない
でも、人として本当に尊敬してる、と前に話してくれたことがあった
その他のメンバーも、まあ、
似たようなところだ
「スンミニはね」
sm「この流れだとあまり期待出来ないんだけど」
「まあ聞いてよ」
sm「はいはい」
「大切な人」
1番、僕が好きな目をしてる
マシュマロを溶かしたような、それでいてもっと甘く
雪解けの春のような、それでいてもっと優しい
そんな風に目元を緩めるのだ
「大切だから、スンミニにとって大切なものを守りたいって思ってるよ」
sm「Aはずるい人だね」
「スンミニの方が適当に言ってない？」
sm「僕は妥当だよ」
「悲しいなあ」
sm「思ってもないことを」
「あはは」
sm「じゃあ、これからも遠慮なく付き合ってもらうからね」
「ん、大歓迎」
忘れかけていたお茶はすっかり冷めてしまっていた
忘れかけていたことを思い出せたから
まあ、いいか
sm『Aの声は本当に綺麗だよねていうかやっぱり歌うのが上手いというかさ、』
『スンミニの方がずっと上手だと思うけど』
sm『お世辞として受け取っておく』
『歌うのが好きなんだなって伝わる声だよ』
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作者名：ヨルム | 作成日時：2024年1月25日 13時
