僕は？ ページ8
SMside
「やっぱりいた」
sm「お、A」
練習が終わりいそいそとボーカル室にやって来たが、
バレてしまった
別に隠している訳でもないし毎回見つかるのがオチなんだけど。
「はいどうぞ」
sm「何これ」
「チャニオッパがくれたお茶」
まだあったかいよ、と付け足して
sm「Aにじゃないの？」
「私はお水があるから、喉にもあったかい飲み物の方がいいし」
だからスンミニにはこっち、とまた付け足した
sm「ありがとう」
「捗ってる？」
sm「そう見える？」
「見えない」
sm「じゃあ聞かないで」
「はは」
sm「......ここの、"over"の所いつもうまく出ない」
「ん？どこ？」
sm「ここ」
A4の紙切れを大きな目を開いて見つめている
こうやって、ボーカルレッスンの後にAに見てもらうのは早3年いまだに急に距離を詰められると実は少し緊張する
別に先生みたいに怒られる訳でもないし
というかAが怒ったところなんて見たこともないし見たくもないけど、何でかな。
「....ここの前の"There"から半拍遅らせて呼吸入れてみて、」
sm「うん」
本当に魔法使いなのだろうか
「....うん、綺麗だね」
sm「Aはアイドル引退したらボーカルトレーナーになった方がいいと思う」
「はは、考えておく」
僕は知っている、偉い人たちから
練習生やデビュー候補生にボーカル練習に付き合ってあげて欲しいと言われていること
今のスケジュールから考えるとあまりに地獄でチャニヒョンとチャンビニヒョンが怒り狂って止めたのだ。
あれ、
でもこんな中で僕に付き合わせてるのって
sm「良かったの？」
「うん、上手だったよ」
sm「いやそうじゃなくて.....」
「ん？」
sm「いつも、こうして見てもらってるけど、いいの？」
.
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作者名：ヨルム | 作成日時：2024年1月25日 13時
