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どう見ても
同じ世代の女の子にしか見えない彼女が？
st「チャニは分かりやすいなあ、今考えていることを教えてあげようか」
bc「...？」
st「Aさんはチャニの3歳下で、フランスに住んでいる所我々が無理言って呼び寄せたんだ」
「いえ、仕事なので来ようと思っていましたから」
st「そう言ってもらえると助かります」
ヒョンが敬語を使っているあたり確かに仕事仲間、ということで間違いなさそうだ
まだ中学生なのに落ち着いてるっていうかしっかりしてるなあ
俺も歳の割にしっかりしてるとは昔からよく言われていたけど彼女はまた違うような気がした
st「彼女はプロだ。聞きたいことがあるなら聞いておくといい」
じゃ後は若いもの同士で！なんて
古臭い言葉を残して行ってしまった
bc「あ、えっと....じゃあ少しいいですか？」
練習室のすぐそばにある長椅子に人1人分開けて腰掛けた
「はい」
bc「うちの会社には何で...」
「作曲の依頼がありました」
bc「なるほど、いつまで韓国に？」
「明後日にはフランスへ帰ります」
bc「何で韓国語を話せるんですか？」
「色んな言語を学ぶと引き出しが増える気がして」
bc「はあ.....すごい...あ、作曲はいつから？」
「物心ついた時には」
表情は変わらない
たじろぐ程綺麗で、
でもほんの少しずつ緊張が薄れていく
夕焼けみたいな声色が心地よくてずっと聞いていたくなってたわいの無い話を延々と続けた
bc「あー！これこのソフト使えば良かったんだ....」
「好みによりますけど」
bc「いや本当...ありがとうございます.....」
ついにはPCを持ち出して曲作りのあれやこれやを聞いていた所ぱちぱちと分かりやすく瞬きをする
「練習、大変じゃないですか？」
bc「...何だかもう迷路の中に何年もいるような感じに近い気がします」
「それなのに作曲まで？」
bc「馬鹿だなあって思うでしょう」
「思いません」
bc「はは」
ずっと穏やかなままだった声が
ぴんと張り詰めたようで
いい人なんだなと心がほかほかした
bc「......決めたことは最後までやり切りたいし、それに一度の人生なら楽しい方がいいです」
「そうですか...」
bc「え」
望んだ答えだったのか静かに立ち上がり灰色の瞳を伏せありがとうございました、とまるで何事もなかったように立ち去っていく
それからしばらくして
とてつもない美人の練習生が入ったらしいと聞いて心が躍ったのは
また、別の話。
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作者名：ヨルム | 作成日時：2024年1月25日 13時
