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「正確に言うとセカンドネームです」
cb「いやいやちょっと待って！」
「言って...」
cb「ない、初耳！びっくりするじゃんか！！」
「はは」
cb「えAってハーフとかじゃないよな？」
「父も母も日本人ですよ」
cb「お爺ちゃんお婆ちゃんは？」
「日本人です」
ダメだ、頭が混乱してきた
やけに喉が渇いてテーブルに置いてた半端に残ってた水を手に取る
cb「日本生まれ日本育ち...？」
「はい」
cb「日本のどこだっけ？」
「東京生まれ東京育ちです」
cb「じゃあそのセカンドネーム？はどこから？」
「フランスに行ってからそっちの国籍も取ったので二重国籍なんです」
ああ、嘘だろう
また新しい情報が流れ込んできた
「一応パスポートに書いてありますよ」
cb「A・ナイア・みかむりって？」
「はい、気付きませんでしたか？」
cb「わざわざ見ないじゃん」
そう言うとまたあははと空笑いする
確かにチャニヒョンやヨンボギも普通の書類を書く時はクリス、フィリックスを書いてなかったりするなあ
「ナイアって言うのは恩人の名前です」
cb「恩人？」
「色々摘んで話すとフランスで生活する上でとてもお世話になった方です」
cb「その色々、ってのも気になるけどもう今日聞いたらキャパオーバーになりそうだから聞かないでおくわ...」
「はは」
cb「あーまじか....」
Aと出会って何年だ、4年？違う5年経った
いまだに知らないことが
余りに多くて何か寂しくなってきた
cb「チャニヒョンは知ってる？」
「いえ、メンバーには言ってない気がしますね」
cb「よしこれからも聞かれるまで言わなくていい」
「分かりました、あのオッパ」
cb「ん？」
「別に言いたくないから言ってない訳じゃないですよ」
cb「......ん、分かってるよ」
Aのこれまでについては知らなくても
Aの性格はよく知っているつもりだ
何ならチャニヒョンよりも
A自身よりも。
「帰りましょうか」
お待たせしました、と
コートと灰色の手袋を持って席を立つ
いつからか現れたその手袋は少し春めいてきた今日もAの手の中だ。
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作者名：ヨルム | 作成日時：2024年1月25日 13時
