神様 ページ35
INside
初雪の日はとうに過ぎ去り、
嵐のような、いやもっと頭がおかしくなりそうなほど忙しい12月もようやく終わろうとしている。
ただ、今日はとても特別な日だから
気を緩められない
bc「Aや、今日本当にごはん行かなくていい？」
「はい、それより休んでくれた方が嬉しいです」
bc「ごめんね...」
「何で謝るんですか」
bc「だって〜」
MBC歌謡大祭典の控え室
メイクをしてもらってるヌナの肩を持ってうねうねしてる
ああ、またされるがままだ
st「ちょっとチャナ！あっち行って！！」
bc「はい.....」
st「あー本当に...Aや、たまには強く言わないとダメだからね？」
「はは」
st「今日はいつも以上に綺麗にしないと！」
「いつも通りでお願いします」
ヒョン達といる時とはまた少し違う表情を浮かべる
ヌナはスタッフさんからも可愛がられていたり、一目置かれていたりそれは様々だ
st「後でカチューシャつけるしハーフアップにする？」
「お任せで」
st「目頭のとこにラインストーンつけよっか？」
「お任せします」
st「もー！そんなんで彼氏出来たらどうするの？！もっとこう、オシャレに興味持ってよー！」
in「ちょ.....ヌナに彼氏なんていません」
st「いつかは出来るでしょ！」
in「出来ません」
「はは」
in「あ、そういう意味じゃないですよ？ヌナは素敵ですけど、ダメです」
「うん、分かってるよ」
違うこれは分かってないやつだ
ヌナが解釈したであろうダメは
"アイドルだから" "僕たちといるから" とかきっとそんな所
st「さっきも話しかけられてたじゃん」
in「いつですか？」
「ただ誕生日おめでとうございますって」
in「何でそんなの知ってるんですか」
「毎年ハッピーバースデーのカチューシャつけて団体写真撮ってたら覚えるでしょう」
そう。
今日は12月31日、
Aヌナの誕生日
st「いや〜違うねあの子前からAのことちらちら見てたもの」
「オンニの気のせいですよ」
in「どこのグループのどの人ですか？」
st「A親衛隊としてはイエニに教えるべきか否か...」
「何言ってるんですか」
st「Aの彼氏になる人は私たちで見極めないと」
「話が飛び過ぎです」
ヌナの確かな魅力に気付く人がいる
好意を向けられるのは良いことだ
自尊心の低いことに定評のあるヌナにとっては尚更
うん、
でもなあ
.
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作者名：ヨルム | 作成日時：2024年1月25日 13時
