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DKside
「ソクミニオッパ 」
dk「へ？」
「緊張してますか？」
ああそう、呼び方だ
「ふふっ私もですよ、他のオッパたちもです....ソクミニオッパだけじゃないです」
よく走馬灯のように頭の中を駆け巡る淡い思い出
3年以上前の出来事だった
デビューショーケースが始まる直前の舞台裏
聞こえる声援と激しい心臓の音
みんな緊張し過ぎてお互いを気遣う余裕なんてこれっぽっちもなかったはずなのにAだけは違った
dk「Aは怖くないの......？」
「ふふ、怖くないですよ」
そう言って柔らかく天使のような微笑みを見せてくれた
今思えばAの精一杯の嘘なのに、まだ子どもだった俺は何も気付かずにAの笑顔に安心した
「オッパ、手を出してください」
dk「え.......？」
おずおずと右手を差し出せば白く小さな手に包み込まれた
「日本では....手のひらに"ひと"という字を書くと緊張がほぐれると言われてるんです」
dk「そうなんだ....？」
「私がソクミニオッパの緊張をなくしてあげます」
そう言うと手のひらに指先でなぞられたのは、
「あっ！オッパ早く食べないと！早く！食べてください！」
dk「えっ？え？」
何が何だか分からないまま右手のひらを口元へ
「ふふっこれでオッパが笑顔になれます」
dk「.......あはははっ！あー.....もう............」
手に書かれた目に見えないニコちゃんマーク
気が抜けて笑い出す俺を見て微笑むA
「.........行きましょう、ドギョムオッパ」
Aに掛けられた笑顔の魔法は
効果抜群だったようで緊張がなくなったわけではなかったけど、心があたたかいもので満たされていた
俺よりも年下なはずのAがとても頼りに見えて
天使のような魔法使いだったんだと本気でそう思った
大切な思い出に違いないけれど
ㅤ
この日を境にAはソクミニオッパと呼んでくれなくなった
ただ、名前を呼ばれてないだけで
どうしてこうも心のわだかまりが消えないままの靄がかかったような気分になるのか
ただ、Aが笑ってくれているだけで
嬉しいはずなのに時々どうして散り散りに燃えそうなほどに瞳が熱くなって切なくなるのか
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
大切なものを見落としてしまっているような気がして
それが何か分からなくて
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
知りたかった
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ヨルム(プロフ) - まるさん» こんばんは。コメントありがとうございます。楽しみだと言っていただけてお話作りも頑張れます(^^)！ (2022年4月29日 21時) (
レス) id: 4e74d3939e (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています！今後も楽しみにしています。応援しています。 (2022年4月29日 20時) (レス) @page44 id: 2a0a7c4887 (このIDを非表示/違反報告)
ヨルム(プロフ) - 雪音さん» こんばんは。私の方こそ嬉しいコメントありがとうございます！これからも主様の楽しみになれるように精進していきます（ ; ; ）！ (2022年4月29日 18時) (レス) id: 4e74d3939e (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 一番更新を楽しみにしております！言葉の選び方が素敵で、一ページ読むごとに心が満たされる気持ちになります＾＾いつも楽しませていただきありがとうございます。これからも楽しみにしています。 (2022年4月29日 16時) (レス) @page44 id: 56947806e7 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ヨルムさん» いえ、お役に立てたのなら何よりです！ (2022年1月27日 0時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨルム | 作成日時：2022年1月23日 1時
