只者じゃない? ページ7
「澁澤」
「はい」
予想通り、四時間目の数学が終わると呼び出された
「呼ばれた理由はわかってるか」
「大体……大声を出してすみません」
先ずこれが第一の原因だと思う
この先生は厳しい
生活指導の先生(福地桜痴先生)より厳しそう
「それもあるが、太宰と知り合いか?」
ほら来た
太宰さ____先輩に困らされてる人の常套句
「いえ、昔少しだけ、ほんの少しだけお世話になった人です」
「具体的には?」
「幼少期、兄と友人だった彼が時々遊びに来ていて甘やかされました」
嘘ではない
それはそれは私の兄レベルの甘やかし方だった
「そうか……所で」
「武装生徒会に入る気はありません」
「……何故判った」
「何となく、太宰先輩の弱みを握ってそうな人を徹底的に勧誘しそうだなって思ったので。ほら、終礼しないと皆怒りますよー」
そう言って先に教室に戻る
「……彼奴も只者じゃなさそうだな」
そう呟いた国木田先生の呟きは聞こえなかった事にしよう
「A、此処が図書室」
「噂では中々癖のある人達が入ッてるそうなンですけど……」
「わー沢山本がありますね!」
そう言って四人で入ると眼鏡をかけて何処か探偵が被ってそうなキャスケットを被った男子生徒と
目を瞑って何処か儚さそうな雰囲気を出している男子生徒が座っていた
「あの……」
目を瞑っている生徒の方に話しかけると少し間があった後笑顔を作られた
「貴女は……新入生ですね。此処を志望ですか?」
「そんな訳があるか、こんな所に来るなんて癖のある奴だけだ」
「おや、貴方と私もそうなりますよ?」
「俺は一般人だ」
「えっと、此処に入ろうかなって思ってるんですけど、ダメですか」
そう言うとずっと此方を見なかった男子生徒が私をじっと見る
「……ああ、一年の澁澤Aか。辻村君が「カッコいい男子生徒がいるー!!」とかほざいていたが女子じゃないか」
「ああ……鉄腸さんが言ってしましたね。「白髪の美しい女子生徒が入ってきたと言っていた」と。貴女がそれですか?」
「……私以外に白髪の生徒がいないならそうかもしれませんが、そこまで絶賛される容姿ではありません」
そう言うと鏡花が私にぎゅっと抱きついて
「Aは可愛い。でもカッコいい」
と言った
鏡花の方がすごく可愛い
「本当に此処に?」
「あ、はい。本が好きなので」
そう言えば二人は立ち上がり
「三年二組の条野採菊です」
「同じく三年二組の綾辻行人だ」
と名乗った
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リュカ(プロフ) - 長音_chinon_さん» ありがとうございます!本当ですね……直しておきます!ありがとうございます! (2019年10月9日 19時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
長音_chinon_(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいたます!!一つ思ったんですけど梶井さんのやつマッドサイエンティストではないでしょうか? (2019年10月9日 18時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 美玲さん» ありがとうございます!はい、そんな風な感じの夢主にしてるんですよ〜中也さん、出てるのでお楽しみに! (2019年9月30日 21時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - 初めて見ましたけど「人間的に失格」とか凄く夢主毒舌だけどピュアですね!続き楽しみにしてます!それと……中也さんって出ますか? (2019年9月28日 16時) (レス) id: 3490bed0b6 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - I am gotさん» ありがとうございます!頑張りますね (2019年9月23日 16時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュカ | 作成日時:2019年9月22日 13時