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疫病神降臨 ページ6

「おや……また太宰か」

太宰……

また太宰さん……

「久しぶりだね〜Aちゃーん!元気にしてた〜?」

ここ三階なんですけど、目立つんですけど

私はそのまま座り何事もなかったように窓を閉めて鍵を閉める

ああ……桜が綺麗だな←現実逃避

「……大変だね」

前の席の鏡花がそう言う

「ねぇ、あの人知ってる?」

「知ってる。武装生徒会の書記長。二年生だけど年齢は誰も知らない。ずっと入退院していて出席日数が足りなくて留年してる」

実年齢知ってます

「……中等部でも結構噂だったの?」

「本性を知らない人たちは皆、高等部の王子って呼んでる。でも私はそうは思わない。あれは王子じゃない」

この子、結構はっきり言う

「知り合いなの?」

そう聞かれて私はもう一度窓の外を見る

「……お兄ちゃん的な感じの人だった」

太宰さんは縄を解いて校舎へ向かっていた

「でも、今の行動を見ていると、多分次の休み時間にこっちに来る」

「私もそう思う。でも大丈夫。何かあったら私が守る」

その時私は鏡花から殺気とありもしない刃物が見えた気がした







キーンコーンカーンコーン

チャイムがなり挨拶をしたと同時に

「ヤッホーAちゃーん!真逆同じ学校だったとはね」

周りの女の子達が黄色い悲鳴と睨みをきかせている

勿論、その睨みが私に向かってだ

「……久しぶりです。太宰先輩」

「先輩?随分と他人行儀だね。昔はよく「だじゃいしゃーん」って言って駆け寄ってきたのに」

「あら、貴方は昔と変わらず自 殺趣味なんですね。出席日数が足りてないとか言われてますけど本当は頭脳がその分欠けてるのでは?」

そう言うと太宰さんは少し首を傾げた後

「君に会う為だって言ったらどうする?」

と言った

多分、私がこの人の本性などを知らなかったらその声に台詞にポーズなどがかっこいいと思えただろうが

「五月蝿い、そうやって何人の女泣かせてきたんですか」

そう言って睨んでやった

「絶対に私に関わらないでください太宰先輩!良いですね!」

そう大声で言ったのが不味かったのだろうか

次の授業担当の国木田先生がじっと私を見ていた

そう、だがその目は怒りではなく

微かに“良いものを見つけた”と言う目だった

その目を見た瞬間私はこう思った

国木田先生は絶対に太宰先輩で苦労している、と

只者じゃない?→←古典の先生



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リュカ(プロフ) - 長音_chinon_さん» ありがとうございます!本当ですね……直しておきます!ありがとうございます! (2019年10月9日 19時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
長音_chinon_(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいたます!!一つ思ったんですけど梶井さんのやつマッドサイエンティストではないでしょうか? (2019年10月9日 18時) (レス) id: a14d8293f8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 美玲さん» ありがとうございます!はい、そんな風な感じの夢主にしてるんですよ〜中也さん、出てるのでお楽しみに! (2019年9月30日 21時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - 初めて見ましたけど「人間的に失格」とか凄く夢主毒舌だけどピュアですね!続き楽しみにしてます!それと……中也さんって出ますか? (2019年9月28日 16時) (レス) id: 3490bed0b6 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - I am gotさん» ありがとうございます!頑張りますね (2019年9月23日 16時) (レス) id: ca9d24e2f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュカ | 作成日時:2019年9月22日 13時

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