文豪達との青春 【学スト】

演技派不良 ページ27

「じゃあ次は鏡の聞き間違えね」

乱歩さんが言うと坂口さんが台本をもう一ページ開く

「おい、この世界で一番強いのは誰だ！」

「鏡は、日頃疲れとストレスが溜まっていて寝不足でした。うとうとしていたので……」

「え、ああ……可愛いですか？」

「聞き間違えてしまいました」

どんな聞き間違えだよ

「それは……白雪姫です」

「は？白雪姫？」

「ええ、今は小人達の家にいます。お見せしましょうか？」

「上司への気遣いもできる鏡がそう言うと王様が頷きました」

そのさり気ない気遣いが厄介なことを生むんだね

「この少女です。雪のような白髪に白い肌。熟れている林檎の様な紅い目……」

乱歩さんが場所を指定したのでその場所にお姫様のように座る

てか、台本少ししか読んでないけどこの後はどうなるんだろう

「か……可愛い、な」

はあ？

「なんと王様は一目惚れしてしまったのです。世界一可愛いお姫様に」

「おや……王が興味を示すなんて珍しい」

そう言われて中也さんは目を逸らす仕草をする

凄い……演技派だ

「……此奴が本当に世界一強いのか確かめてくる！」

「そう言って、王様はお忍び様の外套を羽織って出かけました」

「世界一可愛い子……と仰ったから映したのに……でも、これで眠れますね……」

「はい、一回終わり〜」

そう言われて中也さんが台本をパタンと閉じ

「自分以外興味のない王様役か」

「何時も眠たげな鏡……」

王様と鏡はそう言って少しだけ落ち込んでいた

「次は白雪姫と王様の絡みね〜あれ、太宰何処」

「ああ……太宰なら彼処で首吊りをしようとしている」

私と中也さん以外全員で慌てて止めた

「ちぇっ、もう少しだったのに」

「学校で自 殺しようとするな！」

そう言って国木田先生に生活指導室に連れていかれていたのを私達は見てから続きをすることにした

優しいお姫様？→←破茶滅茶だ

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