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「A。お泊まりしよ」
「……え？もしかして、ここに、？」
「そ。行こ」
挙動不審になったAの手を引いて、中に入る。手続きを手早く済ませて、まだ信じられないような顔をしてるAを引っ張って、部屋まで来た。
「……蓮くん」
「誕生日。Aが生まれてきた日なんだから、目一杯祝わせてよ」
「……ありがと」
扉を開けると、どうやら1番いいスイートルームらしい部屋が広がっていた。
Aは余計にアタフタしだしたけど、しばらくすると嬉しそうに、でも悲しそうに泣き始めた。
「……今日は、思う存分泣いたらいいよ。俺が傍にいる」
「……蓮くん、」
俺の腕の中で、声を上げながら泣き始めたA。きっと、今まで零してこなかったんだと思う。誰にも言わず、独りで、ずっと苦しみながら、大好きなご両親を思い浮かべながらも、我慢してきた。
それを、吐き出させてあげたかった。辛いことも、受け止めてあげられる存在でありたいと思った。
こんなにもか弱いAを、俺が守りたいって。そう、思ったんだ。
「お父さん……お母さん……、会いたいよ……」
叶えてあげられないAの本当の願いに、心が痛む。
どれだけ財や権力があっても、唯一叶えられないその思いに、自分の無力さを痛感した。
「思い出……、塗り替える必要はないよ。ご両親との思い出にプラスして、俺との思い出作ろ。無理して忘れる必要ない。ご両親がAのために頑張って作ってくれた思い出ならなおさら。」
頷くAに、心が痛む。Aを、大切にしたい。その思いが込み上げてきた。
泣き疲れて寝てしまったAをベットに寝転ばせる。コートとか俺ができる範囲だけ脱がせて、布団をかけてあげる。
「……13歳おめでと」
微かに微笑んだ気がした。
翌日、目を覚ましたのは昼で。
お互いに、寝すぎたねとか言いながら用意をした。
Aの目は少し腫れてたけど、すっきりした感じがした。
その日も、閉園時間ギリギリまで遊びまくって。
帰りの電車で、俺の肩にもたれて眠るAを見て、一生Aの隣は俺であってほしいと願った。
この時から見え隠れしていたんだと思う。
Aを独り占めしたい……。Aを俺の傍に置いておきたい……。そんな、黒い感情が。
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あーちゃん(プロフ) - MaNaさん» いえいえ、こちらこそレスありがとうございます！続編が出てくれるだけで嬉しいので、いつでも待ちます！ (2022年8月30日 21時) (
レス) id: df602a468b (このIDを非表示/違反報告)
MaNa(プロフ) - あーちゃんさん» あーちゃんさん、ありがとうございます！続編、遅くなっちゃうかもですけど、ちょっとずつ考えてみます！めめ担に言ってもらえると本当に感激です！！！！ (2022年8月30日 16時) (レス) id: f9dc76f740 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 続編ぜひ、作ってほしいです！めめ担なのでいつもにやにやしながら読ませてもらってます！最高です！ (2022年8月29日 22時) (レス) @page44 id: df602a468b (このIDを非表示/違反報告)
MaNa(プロフ) - リンさん» リンさん、ありがとうございます！楽しんでもらえるよう頑張ります！！！ (2022年8月24日 21時) (レス) id: f9dc76f740 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - たまたまおすすめに上がってたので読んでみました〜。めめの狂愛…たまりません😅 (2022年8月22日 11時) (レス) id: 89596a4d56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MaNa | 作成日時：2022年8月7日 0時
