http://情操心理 ページ35
«煙草が切れてむしゃくしゃしてたんだ»
«お酒の力に抗えなかったの»
そう言って、互いに連れていた死体を見て“仕方ないな”なんて笑っていた、
__私の両親
『(...ぁ、人参、無くなりそう)』
ちびちび生のまま口にしていた人参
確か外に蓬とかあったな。あと3日は大丈夫、な筈
でも...そろそろ餓死しそう。死期が体をじわじわ蝕む
そんなこんなで、食料確保をしつつ山積みの死体と隣合わせの日々だった
そしていつの日かの、某日
『だ、れ。』
自分でも驚く程廃れた声だと思った
目の前には転がる両親。死体
親の鮮血を浴びたと思わしき人物
多分この人が、殺人鬼のお父さんとお母さんを殺した
親の死に様よりも先に、この人物に興味を働かせた私はきっとこの頃からとち狂っていて
「俺はお前の両親と同じ人殺しだ。__それでもいいなら俺と来るか?」
人殺しだと名乗る癖に律儀な人だと思ったし、私を拐ってくれるのも人殺しかよ、だとも考えたりして
『行く』
即答だった
目の前の大柄の男は、悪い目付きを細め、綺麗な銀色の髪を揺らして笑った
**
コナンside
突如正面からぶっ倒れたAさんを間一髪ギリギリで支え直した大人二人
手近のボックス席に寝かせる
「きっと仕事疲れですね」
規則正しい呼吸で眠りにつくAさんを見てそう言った沖矢さん
「僕、貴方を呼んだ覚えは無いんですがねぇ...」
「奇遇ですね。私も呼ばれた覚えは無いんですよ」
じゃあ何のこのこ来てんだ、と安室さんが難色を示す
その様子を宥める俺の図
聞いてない、と目線を合わせしゃがむ安室さんに引き気味になるも笑って頬を掻く
「えへへ...ごめんなさぁーい」
「ごめんなさいで済んだら公安は要らないんだよ」
しっかりドスの効いた声色で囁くトリプルフェイス
こっえぇな。俺の嘘で公安動員出来んのか。すっげぇな俺
『ん...、』
か細く上げる彼女だが、再び眠りについてしまった
「(本当、黙ってればお得な顔してんのに。口を開けば残念だよな)」
頭の片隅でそんな事考えながら彼女に近付き、垂れ落ちた腕をお腹の上に乗せた
その時
薄く開かれた瞳
途端に視線が絡み合う
「あ、目が覚め__」
『__おとうさん?』
何かを言う前にはもう、その細い腕に引かれ抱き締められる形になっていた
『んー...おかあさん』
__いやいやいや。俺、Aさんの父でも母でもねぇよ!!?
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紫苑(プロフ) - うぐぅ...こんな子供たちいたら胃に穴が開く...絶対...二次元だから良いけど() (2月13日 5時) (レス) @page14 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - 号泣して枕びしょびしょなんですど (2月12日 1時) (レス) @page49 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
りと - おっと目頭が熱く…。白の心も黒の心も持ち、どちらの立場にも影響を受け、でも自分を突き通す夢主…カッコよすぎか??コナンとの関わりがめちゃ好き…お互いに隠し事があって、互いにそれを分かってるし何も言わないけど大切な存在となって…最高やな…お疲れ様です。 (2月2日 16時) (レス) @page50 id: 8e83563274 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - ジンと高田の最後にも納得がいきましたし、わざわざコナンの墓を立てるとかいう神エピソードを書いてくれてありがとうございます…泣きました。とても感動しました。素晴らしい作品を有難うございます!! (8月14日 1時) (レス) @page50 id: 8ce4de47eb (このIDを非表示/違反報告)
月無夜 蓮依乃(プロフ) - めっちゃいい話ですね…作ってくれてありがとうございます…個人的には最後一緒に死んでほしかったな… (2023年1月26日 2時) (レス) @page50 id: 6d50191cd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンドウ | 作成日時:2019年5月12日 23時