http://戦慄の旋律 ページ49
「実は殺人犯の夫婦の間には一人娘がいたらしい」
死体が積み重なる部屋で、少女は一体何を思ったのか
「だから県警の方は、殺人犯の親を失った少女を公的手段で保護する事になっていたんだ。でも...」
「その少女さえも姿を忽然と消した」
赤井さんが言葉を繋ぐ
「当時の人は殺人犯の親に代わって罪を償わせる為に遺族に誘拐されたとか、神様が怒って娘の方を神隠ししたなんて心もとも無い事好き勝手言ってたみたい」
「でも実際のところ分かって無いんだろう」
そう、今だに分かってない
...筈だった
「しかもその事件から20年も経ってるし、生きていれば当時の少女は保護対象から外れた年齢に成長してる」
生きていればの話
ではここまで来て無意味な話をする訳無い
「だけどそれはある日を境に事態は急変したんだ」
俺はぽつりぽつりと話す事にした
＿＿死体現場で誰かが、「あの人に任せよう」と言った
どんな人だろうかと心待ちにしていた俺はその人と会う
間延びした声、ラフな格好、所々寝癖の付いた髪、はたから見ても美人に捉えられる女性
「現場検証で指紋を取るでしょ？...その人、うっかり壁に触れちゃってたみたいで指紋が取られていたんだ」
結局は全くの無関係だったけど、かなり厳しく注意されてたなぁ
「...けれどその人が取られた指紋
＿＿20年前のサイコパス夫婦の指紋と似てる。そう刑事さんが言っていたんだ」
じゃあ何故指紋で判断出来たのか
「その人の指紋、変体紋って言う指紋だったらしくて日本人で約10％にも満たないらしいね」
きっとあまりに珍しい指紋だから覚えていたんだろう
けれどそれだけで終われば良かった
「指紋は万人不同の法則って言って、誰もが違う指紋を持ち合わせるって言うけど
＿＿種類別だけで見るなら、遺伝するらしいね」
俺はここで会ってしまったのだ
「＿＿20年前に姿を消した殺人犯の娘が突然目の前に現れた」
指紋による思わぬ出来事であの日の戦慄が甦る
赤井さんが静かに息を吐いた
「まさか、そんな事あるのか」
「あったんだよ。その少女は大人になって、今この時代を“掃除しながら”生きてる筈だよ」
二人の空間に混迷が訪れる
「無差別誘拐事件、殺人を犯し人々を誘拐していた夫婦は
...＿＿高田Aさんの両親。
そして贖罪誘拐事件で神隠し、遺族による誘拐やらなんやらで姿を消し騒がれた一人娘こそが
...高田Aさんなんだ」
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リンドウ - 悪魔さん» 返信遅くなって申し訳ございません！！だんだんヒートアップしていくタイプの夢主です！！笑笑 (2019年6月2日 12時) (
レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
悪魔(プロフ) - めっちゃ悪態ついてて面白い！笑笑 (2019年5月31日 14時) (レス) id: aa57322430 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - さちさん» コメントありがとうございます！やっと続編にありつけたのでそちらでもよろしくお願いします (2019年5月13日 21時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
さち - 続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年5月13日 2時) (レス) id: 6298c06453 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 架印�靴気�» 大 当 た り で す(真顔)笑笑 新一君も好奇心旺盛ですからね、自ら首を絞めにいってます。笑 ごめん、新一君... (2019年5月6日 21時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ | 作成日時：2019年4月12日 7時
