http://メンヘラ、今日も曇り ページ43
『いって...』
派手に床に打ち付けた頭を擦り、瞼を上げる
視界がクリアになった時、まず映り込んだものは
『えっ、あんた誰。不審者...いや私が介抱した奴か』
「俺も一瞬焦りました」
至って真顔でこちらを見下ろす男
「えっと俺、生き倒れてた所貴方に助けられた者です」
『そうか。実はそれ知ってる』
当事者だもんな。何言ってんだこいつ
「ここ何処ですか？」
『ああー...私の家。あんたの家知らんかったからさ』
「...そうですか」
少し考え込む素振りを見せると部屋を一周見渡した
「俺、工藤新一って言います。因みに探偵やってます」
勝手に名乗り始めた男。あれ、なんかこの流れ
「...何のお仕事されているんですか？」
『なーんかデジャヴ感じるなぁ』
ああ、あの時か。眼鏡のクソガキも唐突に名乗っては職質してきたな
『...死体処理の仕事だけど？』
「嫌そうに答える割には良い仕事じゃないですか」
さらりと言ってのけた奴は床に図々しく座りだした
けど今そんな事はどうでも良く
『...どういう仕事してるか知ってて良いって言ってんのか』
私の質問にポリポリと頬を掻くと口を開いた
「読んで字の如く、死体の痕を特殊清掃ですよね
...確かに唐突かもしれないですけど、答えたくない理由があるんですか？」
純粋な子供の様な目が、あのクソガキと重なって見えて溜め息をついた
『...この仕事を口にすると、皆良い顔しないんだよ。馬鹿にしたりあからさまに引いたり。
＿＿この仕事に罪はねぇっての』
私自身を馬鹿にされる方がよっぽどましだ
仕事で人の価値や権力を判断する奴等とこれからビジネスをしていくつもりはさらさら無い
「...特殊清掃の仕事をしてるから、この部屋には何も置かないんですか？」
『あ？何でだよ』
理解が出来なくて質問を質問で返す
「清掃の仕事を通して、後処理の大変さを知ってるから何も家具やら必需品が無いのだと思って」
いくらガキと言えど探偵は洞察力と考察力に長けてんのな。よく見てやがる
『...あんた死んだ時の事考えた事ある？』
「はい？」
これには素っ頓狂な声を上げる男
まぁメンヘラ発言にしか聴こえなくても重々承知だ
『死ぬ事は考えなくてもいいが、死んだ時の事は考えてた方がいい。せめて死んだ時ぐらい周りには迷惑かけんなよって事』
http://依然として雷雨→←http://詮索は台風注意報
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2618人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リンドウ - 悪魔さん» 返信遅くなって申し訳ございません！！だんだんヒートアップしていくタイプの夢主です！！笑笑 (2019年6月2日 12時) (
レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
悪魔(プロフ) - めっちゃ悪態ついてて面白い！笑笑 (2019年5月31日 14時) (レス) id: aa57322430 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - さちさん» コメントありがとうございます！やっと続編にありつけたのでそちらでもよろしくお願いします (2019年5月13日 21時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
さち - 続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年5月13日 2時) (レス) id: 6298c06453 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 架印�靴気�» 大 当 た り で す(真顔)笑笑 新一君も好奇心旺盛ですからね、自ら首を絞めにいってます。笑 ごめん、新一君... (2019年5月6日 21時) (レス) id: 8527558b0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リンドウ | 作成日時：2019年4月12日 7時
