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「オッパは、、小さい時のこと覚えてる？」
ふとしたときに聞かれた言葉。
なんか耳に残っている。
大事なことを忘れてる気がして。
JK「小さいとき？子供の時ってこと？」
「ネ。どこから記憶があります？」
JK「幼稚園とか？、、、でも後から聞いて
それを記憶として持ってるだけかも。」
「、、、そうですよね。」
JK「それに4,5歳くらいじゃね？」
「オッパはやんちゃそうですね。子供のときから。」
JK「そんなことねぇ〜し。」
「あ、でも人見知りはしてそうです。」
JK「、、、してた。笑」
「ですよね。笑」
JK「Aは記憶力とか良さそう。」
「良いですよ。笑
それこそ生まれた時から覚えてます。」
JK「なにそれ。笑」
Aは過去の話をしない。
遠い未来の話もしない。
いつも今の話ばかり。
だから余計に珍しくて覚えてる。
そんなわけないだろって笑う俺を
Aがどんな表情で見てたかなんて。
そのときは知らなかった。
「あら、グク帰ったの？」
JK「オンマ、小さい頃のアルバムある？」
「帰ってきたと思ったら、まったく。
本棚の下段にアルバムはまとめてあるわよ。」
JK「ありがとう。」
忙しくなる前に2日だけのオフに実家に戻って、
ふと思い出してアルバムを見る。
小さい頃も可愛いな、俺。笑
なんて自惚れるのは置いといて、
ペラペラとめくって思い出してみる。
分かることもある。
運動会とか行事ものは結果も覚えてるし。
でも本当に小さい時。
赤ちゃんの時に違和感を覚えた。
「あらあら、懐かしい。」
JK「、、オンマ。」
「仕事で写真でも必要なの？」
JK「いや、、なんか見たくなって。」
「珍しいこともあるのね。」
JK「俺、この時の事覚えてないんだけど。」
「そりゃあ、小さいもの覚えてないわよ。」
JK「でも、聞いた記憶もないけど。」
そう聞くとオンマは少し悲しそうな顔をした。
あなたに責任を感じて欲しくなかったから。
だから一度も話したことないわよ。
「この怪我は事故に巻き込まれたのよ。
あなたを助けてくれた人がいて無事だったの。」
JK「・・・事故？」
「そう、交通事故。
あなたを助けてくれた人は…。」
言い淀んだ言葉はすぐに思い浮かんだ。
そっか、、命を繋いでもらってたんだ。
オンマをそっと抱きしめた。
いつの間にかオンマは小さくなった。
違う、俺が大きくなったんだ。
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作者名：V.V． | 作成日時：2017年4月20日 22時
