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「・・一緒に歌いたいんだけど。」
そいつとの初対面の場で俺は言った。
挨拶よりも先に、つーかそいつが挨拶してくれてるのを
遮って言ったようなものだった。
ぐっと眉間に皺が入る。
まあ、そりゃそうだ。
俺が初対面でこんなこと言われたら一生口きかねぇ。
でもそいつは予想外な反応をした。
「ジコさんの曲じゃなくてもいいですか？
私の作った曲、歌えますか？」
ZC「・・・は？歌えるし。」
「プロデューサーは私です。
イメージも、作りこみも全部私です。」
ZC「・・・・・・・・。」
「それでも歌えますか？」
ゆっくりと口角が上がる。
生意気だ。
俺も悪童とか言われるけど、
こいつも腹ん中真っ黒かよ。
「フフフ、、冗談です。」
ZC「冗談に聞こえないんだけど。」
「不機嫌にならないで〜、ジコオッパ♪」
ZC「・・・・(生意気だけどありだな)」
「１曲候補曲があります。口喧嘩っていう曲です。」
ZC「口喧嘩？」
「男女で言い合いをするって感じの曲です。」
ZC「フ、面白いコンセプトだな。」
「ラブラブっていう感じじゃないですけど。」
聞かせろって言うとAは携帯操作した。
イヤホンを片方渡されて、それを右に着ける。
流れる音に身体がリズムを刻む。
やっぱりこいつは本物だ。
バンタンのやつらもいい後輩をもったな。
ナムジュンから話題に聞いてるし。
いままで関りがなかったのが不思議だ。
ジェヒョヒョンも可愛いとか騒いでたし。
テイルヒョンもいい声〜なんてニコニコにてたし。
こいつの声は少しハスキーでパワフル。
中毒性があると思う。
ZC「リリックは？」
「前にナムジュンオッパと考えたのがあります。
でも、・・・それは嫌ですよね？」
ZC「当たり前だ。俺がやる。」
「了解です。うちの事務所は大丈夫なので、
ジコさんの事務所に話持ち帰ってくれますか？」
ZC「・・・絶対話通す。」
「なら心配せずに待ってます。」
ZC「これはお前のアルバムでいい。
そのかわり、俺のアルバムでもやる。」
「了解です。笑」
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そんな話をして半年。
Aのミニアルバムにそれは収録された。
レコーディングでは本当に言い争った。
それこそこのタイトルどおりだ。
俺が年上なのにあいつは引かない。
でもそのお蔭で満足いくものにできた。
だから次は俺の曲をやる番。
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作者名：V.V． | 作成日時：2017年4月20日 22時
