＿194（D.O） ページ44
部屋に置いてある大きめな時計。
Aがアナログが好きという理由もあるのだろうが
大き目でデザインもシンプルな時計がカチカチと小さくなっている。
最近では色んな機械を操っているし、
楽器だけでなく音響機械やレコーディング機材なんかも
好きみたいだけど、時計はアナログが好きだ。
Aがキッチンでお茶を入れてくれている間に
そっとソファーに座って小さな箱を取り出す。
「＿＿＿＿いつ、渡すか。」
つい零れた言葉。
マネヒョンに明日は早くないと言われてるから
泊って行こうと思っているし。
寝ている間にこっそり？
でも、もうすぐ日を跨ぐし、
その時に渡すのもいい。
.
.
.
「＿＿＿＿ギョンス？」
「！！！」
考え込んでいたら後ろからAの呼ぶ声が
聞こえて慌ててソファーの下に隠す。
「どうかしたの？」
「いや＿＿＿なんでもない。」
「そう？」
「ああ。」
「マグカップ新しいのにしたんだ。」
Aが渡してくれたマグカップは確かに見た事がないもの。
これ、何柄っていうんだろうか？
青がベースでタイルみたいな柄が白で入っている。
「チャンミンオッパがくれたやつだけど。」
「！！！＿＿ヒョンが？」
「誕生日プレゼントって、ユノさんと一緒にね。」
「＿＿＿＿そうなんだ。」
あの紙袋の数々はその線があったか。
以外にもAの知り合いは増えてしまった。
BUNNYとしてのスタッフやバンドメンバーなど、
それに先輩たちのと関りも増えている。
ベクに聞いたところによるとヒチョルヒョンを
含めたスジュのメンバーとも関りがあるらしい。
ヒチョルヒョンも気に入ってそうだった
というなんとも言えないことをベクが言ってた。
日本語分かるってところも日本好きなヒチョルヒョンには
興味を示すいいきっかけになってしまったらしい。
「ギョンス？」
「＿＿＿ん？」
「久しぶりに誕生日一緒だね。」
「５年ぶりだな。」
「うん。あの時は窓越しだったね。」
「いまは、環境も変わってるし、
自分たちも少しは変わったな。」
「うん。今一緒に居れるなんて
夢にも思わなかったんだよ。」
「＿＿＿A」
「いつも夢にギョンスが出てくるの。
あの日、別れたときのギョンスが。」
「うん。」
「起きるとギョンスがいないこと思い知って
辛くて＿＿いつも泣いてた。」
Aはそっとソファーの隣に座って膝を抱えている。
だからそれごと抱きしめた。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年6月18日 0時
