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流れてくる曲を聞きながら
瞼を閉じてイメージする。
聞こえてくるギョンスの声に
思わず口角が緩んだ。
『December, 2014 (The Winter's Tale)』
私の耳は自然にギョンスの声を探す。
小さい頃からのちょっとした自慢。
チャンミンオッパやキムさんにからかわれるけど、
耳が良いのは人と接するのが苦手な自分を助けてくれた。
声のトーンが変わる時、
人は感情も変わってる。
その最初の歪みを聞き取れる。
上手く説明できないのだけど。
もしも、音が目に見えるのなら色が変わるように。
声色も変わるんだ。
ウサギの、、、BUNNY。
『BUNNY』は架空の人物になっていく。
その着ぐるみをかぶって私は演じてる。
.
.
.
「、、、ストリートライブ、、ですか？」
ユナオンニとサウンドプロデューサーのアレックスさんが
会議室で話し出した話題だった。
「そう。面白そうじゃない？」
「Aも度胸付けるいい機会だし、
観客の反応を知るのは良いことだよ。」
「、、、、、。」
「シークレットでなら話題になるわね。」
「うん。それに嫌じゃなければ俺も一緒に演奏するし。」
アレックスさんはアメリカ人だけど、
韓国で生活をするようになって１０年経っていて
ペラペラに韓国語を操るダンディーな人だ。
今回のアルバムの曲のレコーディングも
一緒に演奏してくれている人でもある。
「、、、、なんの曲、、やるんですか？」
「そうだな〜、まだBUNNYの曲はできないから
カバーになるかな？誰やる？」
「どうせならAの演奏を活かせる曲と
歌声を活かせる曲ができればいいけど。」
「、、、、、나비소녀、、だめですか？」
「それってEXOの？」
「いいんじゃないか？ピアノアレンジしてさ。」
やらない、が無理なら
せめても歌いたい曲を歌いたかった。
あのウサギのスタンプの意味が
分からないほど鈍感ではなかったから。
歌声が届くわけじゃないけど、
クリスさんにも、
ルハンさんにも
タオくんにも。
影でひっそり泣いている所を知っている。
練習生で中国人の子も増えているのに、
あからさまに嫌悪を顔にだす人たちがいる。
それは私に対しても同じ。
ヒチョルさんが大きな声で独り言を言っていた。
ハンギョンも苦労してた、、、って。
それは自意識過剰かもしれないけど
遠回しに励ましてくれているって分かっている。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年6月18日 0時
