＿146（TM） ページ46
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Aヌナは人を翻弄させる天才だ。
そう思うのは僕だけじゃないはず。
それが故意でないのがさらに悪い。
全てが計算されているものなら
騙されたと笑い話にでもなるのにそうはいかない。
だから、困るんだ。
あの時期に追った傷。
その傷口はAヌナによって塞がれた。
でもその傷口から沁み込んでいた。
細胞に行きわたったようにも感じる。
Aヌナの優しさも危うさも、
その魅力に引き付けられてしまった。
敵はギョンスヒョンだけじゃない。
最近は増える一方なんだ。
フラグが立つのを目の前で見ている
こっちの気持ちにもなったほしい。
ただ、自分がしたこと。
ヌナを追い詰めたことが消せるわけじゃない。
それだけAヌナを求めてる
だから手段を選ばないんだ、なんて調子がいい？
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「ヒョン。」
「ごめんって。」
ジョンヒョニヒョンの思考は読めない。
何を思ったのか、日本でのあの日から
Aヌナに構うようになった。
それをキボムヒョンも驚いてた。
ヒョンはたぶん色んなことを考えてる。
それも何パターンも空気を呼んで発言する。
本音でちゃんとぶつかり合うのは僕たち、
メンバーのなかでもキボムヒョンくらいだった。
なのに、Aヌナには違う。
ソロのデビューアルバムの制作過程で、
ヒョンはAヌナと話をたくさんするようになった。
そのときヒョンはヌナの何かを知ったはず。
それが、何か、は分からない。
でもその 何か の匂いをたぶんヌナも感じ取ってる。
だから、最初からヒョンの要求には素直なんだ。
そのつながりが僕にはないもの。
考えては、頭が痛くなる。
「同じ、匂いがするだけ。」
「・・・・っ・・。」
「好きか嫌いかで言ったらもちろん好きだよ。」
「・・・・・(ジロ)」
「睨むなって。苦笑。」
ほら、当たり。
こんなの当たったって嬉しくもない。
「なーにー、喧嘩するなよ〜？」
「してない、してない。」
「・・・・・・。」
「本当に？」
「おん、ジンギヒョンは心配性だな〜。」
睨みあってる(一方的に)とジンギヒョンがきた。
ヒョンは敢えて空気を壊すように
ふにゃふにゃして言って来た。
それに降参して、顔をそらす。
今はチャンスなんだ。
なんたって、ギョンスヒョンとヌナの距離が遠い。
物理的にも気持ち的にも。
なのにいつも邪魔ばかりはいる。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年3月23日 23時
