＿145（YT） ページ45
寒くなっているソウル。
この寒さにはいつまでも慣れない。
韓国に来て２年目の冬は、
なんだか去年の冬よりも寒く感じる。
それは、、なぜだろう？
宿舎に戻ると、リビングは暗くなっていた。
こっそりと部屋に戻ると、
俺のベットのところにテヨンが座ってた。
「！！！」
「おかえり。」
「びっくりした。…ただいま。」
「会えたのか？」
「うん。いたよ。Aちゃん。」
「そっか。」
テヨンにはお見通しだったようだ。
まあ、相談していた部分もあったから。
たぶん、俺が会いたいって思っているのと
同じくらいテヨンも会いたいのかもしれない。
最初の時あったわだかまりは
いつのまにか消えてなくなっていた。
以前もAちゃんと連絡が途切れた時があった。
あのときと環境は変わってしまっていた。
今やAちゃんはBUNNYとしてデビューを
目前にしているアーティストだ。
アイドルとは少し違うかな。
それを俺たちは驚きながらも喜んだ。
Aちゃんの歌声は天使みたいだから。
みんないいなって話をしていたのだから。
テイルヒョンとデュエットしてほしいな
なんて笑いながらも心から思っていた。
ただ、良く思わない人もいた。
大きな事務所だからこそ、多くの人がいる。
そのなかで選ばれるのはやっぱり特殊なんだ。
そこに妬みや嫉みはつきものなのだろう。
あのときみたいにAちゃんに被害が及ぶ、
なんてことにはなっていないようだけど、
全てのことを把握できているわけじゃないから
正直なところ分からない。
ただ、ルーキーズのメンバーの情報を駆使して
分かる範囲を知ろうと努力はしている。
それにいまは、SHINee先輩もAちゃんの味方みたい。
テミンさんとの関係がどうなったのか
それはAちゃんにも聞けていないけど、
解決したよ、とは言われた。
だから大丈夫なのだろう。
テミンさんのAちゃんへのアピールは
強くなったきがするけど(気のせいじゃないはず)
ただ、言えるのは
Aちゃんは何かと契約をしたのかもしれない。
EXOの２人の先輩が居なくなったあと、
ピリピリしていた上層部が手のひらを返したように
いまやニコニコしてるという噂がたっている。
そこにBUNNYとの契約が関わっているようだ。
「Aちゃん大丈夫かな。」
「俺たちが、できることしよう。な？」
ポツリと呟くとテヨンに肩を叩かれた。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年3月23日 23時
