＿126（D.O） ページ26
ヒョンが手配してくれたおかげで
メンバーとは別の部屋にAと一緒に入る。
Aは言葉少なく、瞬きもゆっくり。
ベットに腰かけたけど、ゆっくりと身体を横に倒した。
車に乗っている間に振り出した雨は
いまは土砂降りのように振っている。
世界中の音が遮断されるように、
２人だけの空間が広がっていた。
「・・・A？」
呼びかけるとAはそっと目を開いて俺を見る。
その視線に含まれている感情を必死で読み取る。
「ギョン・・ちゃん。」
「・・・・ん。」
「幸せって・・・とても大きくて、
重くて・・・私は持て余してる・・よ。」
「そんなこと・・。」
「今なら、分かる・・・。」
＿＿＿＿どっちも、、辛い。
そう言ってAは目を閉じる。
間接照明しかない部屋の薄暗い雰囲気と、
静かなAの息遣い。
それが・・・少し怖かった。
今にもなくなりそうで。
一度手放すことを知っているAは、
その恐怖も覚悟も知っている。
だから、、消えてしまいそうで不安になる。
Aの左手をぎゅっと握る。
まだ意識はあるのか弱く握り返してくれる。
それに少しだけ、気休めにもならないけど安心した。
.
.
.
携帯にきた通知は集合の連絡。
そっと握りしめていた手を離す。
カバンに入っていたAの手帳に書き込む。
�狡�めないと誓った日"
今日の日付に小さく書く。
集合はミンソクヒョンの部屋で、
チャイムを鳴らすとジョンイナが迎えに来てくれた。
「ヒョン、おかえり。」
「うん。ただいま。
みんなもう揃ってるの？」
「ベッキョニヒョンだけまだヌナの部屋から
戻って来てな・・・・あ、来た。」
「お！ギョンス！
よかった！間に合った！」
ジョンイナは俺の後ろにベクを見つけてムッとする。
反対にベクはへらへらとしたオーラーを放ってる。
まあ、テヨンヌナのところ行っていたみたいだし
しょうがないのかもしれないのだけど。
「ヒョン、本当は間に合ってないからね。」
「なんだよー、堅物め。」
「・・・・ヒョン・・？」
ジョンイナの鋭い視線にベクはたじたじになってる。
「二人とも終り。」
「・・・・わかったよ、ギョンスヒョン。」
「ふ〜…助かった。」
待たせているであろうメンバーのことも考えて
２人がこのままももめてもしょうがないから切り上げる。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年3月23日 23時
