＿103（D.O） ページ3
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「・・・・A。」
そう呼ぶとAはこっちを向いた。
やっとあった視線に安堵する。
いままで自分だけが映ってたはずなのに、
いまは多くのものがAの視線を奪ってく。
「ギョンちゃん！」
「・・・ギョンス。」
「？？？・・ギョンちゃん。」
「・・・・・。」
「ギョンちゃん？」
「・・・・・なに？」
「ふふふ・・なんでもなーい。」
名前を呼ばれて。
しぶしぶ返事をする。
すると嬉しそうにAは笑う。
「チャンミニヒョンと仲良いの？」
「オッパと？」
「・・うん。」
「仲良くない。」
「え・・・そうなの？」
「うん。」
ギョンちゃん、ぎゅうと言いながら
腕を伸ばして抱き着いてくる。
それに恒例になってるかのように
チャニョルたちが騒ぎ立てる。
マンネたちもニマニマしてる。
「私に・・・ここにいても・・いい？」
「A？」
「ギョンちゃんの隣にいてもいい？」
「もちろん。」
「・・・・なら、頑張るね。」
負けないように頑張るから。
＿＿＿＿＿＿＿＿見捨てないでね。
そう耳元でAは呟いた。
その意味を知りたくて顔を見ると、
Aは寝てしまってた。
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「ギョンス、大丈夫か？」
「ユノヒョン。すみません。」
「いや、なんかこっちも悪いな。」
先に帰るためにマネヒョンに連絡を入れる。
するとユノヒョンが声をかけてくれた。
「Aちゃん、スヨンに聞いてたんだ。
可愛い妹ができたのよって言っててな。」
「そうだったんですか。」
「ただ、ギョンスとの関係知らなくて、
・・・チャンミンのこと嫌な思いさせたな。」
「いえ、謝らないでください。」
「俺もチャンミナが最近かまってるBUNNYって存在は
知ってたけど、それがAちゃんだとは思わなかったよ。」
「・・・それは僕もです。」
隠してた・・・のだろうか？
なにかひっかかる。
その「なにか」は分からないけど。
「おい、ギョンス。」
「・・・チャンミニヒョン。」
「そいつ宿舎連れてけ。」
「え？」
「テミナが一人にするなって言ってた。」
そう言ってすぐにヒョンは去って行く。
また・・・テミナ。
彼の存在はAにとってなんなんだろう。
俺とA越しに反対側にいるような気がする。
お互いに見えるものが違う。
俺が知らないAをテミナは知ってる。
そんな気がする。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年3月23日 23時
