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ルハンさんは小さなソファーにどさっと座った。
ポスポスと隣を手でたたく。
「・・・・・。」
「・・・隣、きて。」
「・・・・はい。」
来いってサインなのか考え込んでいると呼ばれる。
少し考えてから、恐る恐る隣に座る。
「前は聞かなかったけどさ、
Aはクリスからなんか言われたんじゃないの？」
「・・・・・。」
「何回も話に来てるけど、何も変わらないし。」
「・・・・・。」
「・・・戻るとさ、やっぱ楽だしさ
いろんなことできるしさ。」
「・・・・・はい。」
「しうちゃんと一緒に頑張りたいのに、
・・・・もう身体が無理かも。」
その言葉に思い出す。
＿＿＿＿＿＿＿＿あの日のこと。
立ち上がってさっきまで作業をしていたパソコンを操作する。
急に動いた私にルハンさんは驚いて下を向いていた顔を上げた。
フォルダの中の一つをクリックする。
流れ出すメロディ。
それはクリスさんが居なくなったあの時、作った曲。
感情のはけ口はここだった。
「・・・・Aってずるいのな。」
「・・・・・・。」
「なんで・・・背中押すんだよ。」
「・・・・・。」
腕を力づよく引っ張られる。
傾く身体は簡単に抱き留められた。
「・・・本当は行ってほしくないです。」
「・・・・・うん。」
「だって、、ギョンスにとっても
私にとっても、、大切で。」
「・・・っ・・うん。」
掠れる声が胸を熱くさせる。
だから態と少し明るめな声で言う。
「中国語の先生もいなくなっちゃいます。」
「・・・フフ、それはイシンがしてくれるよ。」
「・・ギターの先生です。」
「そっか。もう先生よりも上手そうだけどな。」
「・・・そんなことないです。」
最近習った中国語の発音。
すごく難しくて未だに上手く言えない。
ちゃんと言えるようになるまで、
ルハンさんに教えて欲しかったな。
セフンくんは泣いちゃうかな。
ルハンさんのこと大好きだもん。
カイくんがぶっきら棒に慰めるかな。
またスホさんも胃が痛くなっちゃう。
タオ君くんは怒りながら泣いちゃうかも。
ヨリ君は私と同じでまた曲に思いをぶつけるかな。
ベクくんとジョンデくんは歌声が不安定になるかな。
レイさんは冷静に微笑むかな。
たぶん、すべてを知ってそうな感じがする。
ルハンさんの見えないところでそっと泣いた。
ねえ、ギョンス。
EXOが綻び始めているようで少し怖いよ。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年3月23日 23時
