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うるさくなり続ける携帯を
オフにしてバックにしまい込む。

歩きなれてしまった街並みを足早に歩く。



おばあ様の家はセンスのいい調度品ばかりで
小さい頃から憧れの場所だった。

それは今も変わらない。

まだまだ現役のおばあ様は忙しいはずなのに
私の無理なお願いを聞いてくれた。



歴史の刻まれてるドアを開ける。




《bonjour。おばあ様》

《bonjour。可愛い子。元気そうね。》

《あの子は?》

《もうこんな時間よ?寝てるわ。》



眼鏡をかけて生地を確認してる。

私がファッション関連の仕事をしてるのは
完璧におばあ様の影響だ。









.
.
.









5年前、ソウル。





私は馬鹿みたいな恋をした。




YGの事務所にイヤイヤながらも
暇つぶしに行っていた頃。


変なヤツと出会ったんだ。







昔から西洋風な顔立ちのためちやほやされてた。

それにこの顔が色んな意味で有利だと
気づいたのは幼稚園生の頃だったと思う。

だからかなり嫌味な子供だった。

ビーンはそんな私でも後ろを付いて歩いて来る
まあ、可愛いやつだった。

だからこそ有効に使えるものは使ったし、
そのための努力は惜しまなかった。



おばあ様のもとで見習いをできると決まってた。

だから行くまでの数ヶ月準備をしながら
事務所に気まぐれに遊びに行ってた。

大手の事務所のスタイリングに
興味がなかったわけじゃないし。



歌うことも踊ることもある程度できた。

でも極めたいと思えなかったし、
やはり興味は湧かなかった。

チェリナやダラに会いに行っていたようなものだ。






そいつはカメラマンをしていた。


BIGBANのジャケット撮影に連れて行かれた時、
そいつはジヨンたちを撮っていた。

ところどころ見える色合いの合わせ方など
なにやら無駄にオシャレなやつだった。


ボーッと撮影を眺めていると
シャッター音が近くから聞こえてきた。


「君はYGの子かな?」

「、、、、。」

「綺麗だったから撮っちゃった。」

「、、消して。」

「えーもったいないよ、ほら。」



カメラの画面を向けられる。

そこには無表情の私がいた。

これのどこが綺麗なんだよ、そう思った。






「ここに居るのに居ないみたいだ。」




そう行って笑ったヤツのエクボが
いやに記憶にこびりついた。









コロコロと坂道を下って行くように、
あっと言う間に堕ちていた。


色んなものが削り落とされて


その後にはなにも残らなかった。





ただ、それだけ。

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VV(プロフ) - 舞桜さん» いつもありがとう!!もう少しで終わりです! (2017年10月25日 21時) (レス) id: 3587de7370 (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - もちろん★10にしたよ! (2017年10月19日 22時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
VV(プロフ) - イチゴウユさん» 初めまして!感想ありがとうございます!リクエストありがとうございます。期待に応えられるJBになるか心配ですが、GOT7は出していきたいと思います!! (2017年9月4日 22時) (レス) id: 3587de7370 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴウユ - 初めまして!!いつも更新楽しみにしてます♪リクエストなのですが、Got7のJBを出してほしいです!!宜しくお願いします。作者さんの作品は本当に面白くて大ファンです!!これからも頑張って下さい!! (2017年9月2日 10時) (レス) id: ccb65f34b8 (このIDを非表示/違反報告)
VV(プロフ) - りぃさん» こんにちは。コメントありがとうございます!ハイリスクノーリターンは主人公を表すいい言葉ですね。笑。更新頑張ります! (2017年8月29日 20時) (レス) id: 3587de7370 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:V.V. | 作成日時:2017年8月18日 15時

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