＿50 ページ50
.
彼の闇は深い。
真っ黒でいて、真っ白。
残酷で、純粋。
「ジョンイナに聞いたんだけど。」
「・・・・・・はい。」
「ギョンスヒョンの幼馴染なんだってね。」
「家が隣だったから・・。」
「でも、ダメだよ。
ヌナは俺の物になったんだから。」
首にかかる手。
男の人なのに細くてきれいな指。
酸素を求めて開く口を彼は自分の口で塞ぐ。
全部奪われた感覚になる。
彼は愛される人なのに。
沢山の人にも、家族にも愛されてる。
でもたぶん不安なんだ。
絶対的保障なんてないから。
人間の感情なんて。
テレビに映る彼は違う人だ。
愛おしそうに、恥ずかしそうに奥さんを見てる。
仮想結婚。
これが彼を狂わせたのかもしれない。
.
.
.
「あの、A。」
「・・・・キーさん。」
「テミナがさ・・・うん。
君に・・・ひどい事してない？」
そう心配そうに聞いてくる。
これが初めてじゃない。
それに皆さん聞いてきた。
オンユさんも、ジョンヒョンさんも、
ミンホさんも、、そしてキーさんも。
こんなに愛されてるのに、
テミンさんは自信がないなんて思ってるんだ。
「テミンのこと助けてほしい。」
「・・・・私じゃ無理ですよ。」
「そんなことない！
いま、僕たちよりも一番テミンに近いのは君だ。」
「・・隣にいても、一緒には居ないです。」
私は弱い人間だから。
彼は、テミンさんはそれを分かってる。
お互いに利用してる。
「・・・ギョンスは知ってるの？」
「！！！！！」
「何も言ってない？
スホとかから話聞いたんだ。」
「・・・・言わないでください。」
「なんで？」
ヒーローを待ってる。
私の窮地を救いだしてくれる人。
悲劇のヒロインになって。
「・・・なんかあったら言って。ね。」
キーさんは巻いていたきれいな水色の
マフラーを外して私の首元にまいた。
手首がじくじくと痛む。
もう痕しかないはずなのに。
ドクドクと血の流れる音が聞こえる。
新曲のカムバックがあって、
単独コンサートも近づいて。
ギョンちゃんは忙しくて、、
ヒーローがいなくて。
助けてくれたのは
天使の顔をした悪魔だった。
----------------
次に移行します。
良ければ最後に評価をお願いします。
V.V
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 455人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
VV(プロフ) - 華雪さん» 華雪さんコメントありがとうございます。悠太くんはまだまだ出番がある予定なので楽しみにして頂けると嬉しいです。 (2017年9月26日 21時) (
レス) id: 3587de7370 (このIDを非表示/違反報告)
華雪(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいてます！ユータが出てきたの嬉しかったです(o^^o)これからギョンスとどうなるか、楽しみに更新を待ってます！ (2017年9月26日 16時) (レス) id: 42782c3b22 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：V.V． | 作成日時：2017年9月20日 0時
