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テレビ局の廊下を歩ていると
なんとも定番な…
という場面に出くわしてしまった。
人気がしなくなる外れにある階段。
ここは一人になりたいときには最適なのに。
今日は先客がいた。
「あんた後輩のくせに生意気。」
「そうそう。新人が出しゃばんなって。」
「どうせ身体でも売ってるんでしょ。」
そうな罵倒が聞こえてきて。
スタッフに声でもかけて関わらないようにしよう
そう思って引き返そうとした。
けど聞こえてきた声に動きが止まった。
「…面倒くさっ(ボソ)」
「なっ、あんたね！！」
「ふざけないで！！」
ちらっと陰から覗くと
そこにいたのは先輩とAだった。
「ふざけんなってのはこっちの話です。」
「なによっ！！生意気。」
「ホント！ありえない！！」
「今日の先輩方のステージ見ましたけど。
絶対に私のほうがレベルが上です。わかります？」
Aは言い返されたことに逆上している
先輩を睨みつけながら言う。
それにもう一人が手を出したのを
パシッと手で受け止める。
「ダンスも歌も、正直いって勝ってますから。」
「対して努力もしてないのに妬むなって話です。」
まさか後輩にそんなことを言われると思っていなかったのか
先輩たちは顔を真っ赤にさせている。
「先輩たち、以前はダンス揃ってましたよね？
この歌とか…この歌も、そう。」
なんて言いながらサビをワンフレーズ踊る。
踊れるAに驚く。
「やれば出来るのにやらないのは自分のせいでは？」
「それを私のせいにしないでください。」
「時間の無駄です。」
そう言って放心している先輩を置いて
Aは動き出した。
やばい、こっちくる。
「…カイ先輩？」
KI「あ、A…さん。」
案の定隠れる場所もなく鉢合わせしてしまった。
「恥ずかしいところ見られましたね。」
そういって苦笑したAは
さっきまでと違う表情をしてた。
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作者名：V.V． | 作成日時：2016年12月30日 17時
