山田先輩と私 〜第三章〜

50…裕貴 ページ4

時刻は午前3時


膝の上のAは、寝息をたてている
かっこつけてあんなこと言ったけど、
正直、溺愛する彼女がこんなに近くにいたら、
容易には集中できん。




『はあ〜、、、。』




ようやく一段落つき、伸びをして天井を見つめる
トイレへ立とうと、そっとAの頭をソファーにずらす




「んー、、、」




やばい。起きる、、？




「、、裕貴くん？裕貴くん？」




Aは寝ぼけてソファーをとんとん叩いてる
お、俺の膝を探してる、、、！？
可愛すぎる！！！！




『A？俺ここにいるよ？』


そっと髪を触ると、寝ぼけ眼で俺を見つめる
あー。可愛い。


「、、、」

『ん？』

「終わったの？」

『うん。終わったよ。』

「ふふ。じゃ一緒に寝よー？」

『うん。』


この子、寝ぼけると更に可愛くなるのか！？


『トイレ行ってくる。』

「うん。」




お手洗いから出ると、すぐそこにAがいた




『おお！？びっくりした！』

「ごめんなさい、、待ちきれなくて。」

『なーに、もう、、、可愛すぎんだけど』




思わずAの手を握ってベッドへ向かう
あれ、、、なんか熱くないか？




『A、熱ない？』

「え、、」




Aのおでこに右手をあてる
、、、熱い。熱いぞ。




『体温計！ある！？』

「あるけど、、」

『どこ！？』

「ええっと、、、」



Aは戸棚から体温計を取り出して、脇にあてた
すぐに音がして、Aが確認する




「、、、。」

『何度？見せて』




―――――38.6℃




『めちゃくちゃ高いじゃん！！待って、薬ある！？』

「ある、、ゆ、裕貴くん、もう帰って？」

『は！？』




Aはふらふら歩いて、
戸棚からマスクを取り出してつけた




「うつしちゃうから、ほんと、帰って」




言いながら後ずさりしてる
いや、帰れるわけねぇだろ！！？




『大丈夫。俺鉄人だから。』

「て、鉄人って」

『ほんと大丈夫だから。とりあえずベッドに寝て。薬持ってくから。ここね？』

「うん、、。」




戸棚から解熱剤を取り出す
コップに水を注いで、急いでベッドへ向かう




『飲んで。』

「うん。ありがと、、。」

『熱だけ？どっか痛かったりする？』

「うーん、、体が痛い。」

『そっか、、明日病院行くよね？送る』

「うえ！？い、いいよ、そんなの」

『朝なら大丈夫だから。送る。』

「いや、ほんとに」

『送る。』

「う、、はい。」

『はい。』

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