05：給仕 ページ6
えりなside
いつものように神の舌を持つ者として会食に参加していると、見知らぬ老人が話しかけてきた。
老人、というには活発な、好印象を持てる人。
「貴方は…っ、カツィーニ・ロルチェルド？！！」
「やあ、初めまして。薙切えりなちゃん」
料理界にいるのもならば誰でも知っているような人物がなぜ日本にいるの？
「なぜ、貴方のような方が…」
「ふふ。このホテルはロルチェルド財閥の傘下にある会社が経営してるからね」
海外にまで自軍を張るとは、なんて経済力…！
「今日はいきなりだけど私の愛孫に会って欲しいんだ。」
「愛孫？」
「ああ、今ちょうど君と同じ歳のね。」
＊＊＊＊＊
調理を始めて25分、
彼女は一体何を作る気なの？
「話しかけても、彼女は怒らないよ」
「ですが集中を途切らせるわけには…」
「うちの子はそこまで凡夫ではないよ」
笑顔で言うにはあまりにも、恐怖を感じた。
「あの、何を作っているんですか？」
『さっきから思ってたんですけどー、敬語やめてもらってもいいですかー？
なんか、ほら、えーっと、タメだし。』
「え、ええ！そうね。何を作っているの？」
『アスピック、』
アスピック (aspic)
フランス料理の一種で、肉や魚を煮たブイヨンをゼリーにしたもの。
日本料理でいう煮こごり、中国料理では肴肉にあたる調理方法。
彼女は鯛やサーモン、白身魚を使うつもりね。
『さーて、できた。』
腑抜けた声で調理終了を告げる。
給仕(サーブ)されてきたアスピックは予想とは違うものだった。
「こ、れが…アスピック？」
『ええ、間違いなくアスピックですよー』
彼女が持ってきたアスピックはまるで濁った様子もなく、光り輝いていた。
今まで色んな料理人のアスピックを食べてきたけど、ここまで透明にしたアスピックは見たことがない。
「(向こうが透けて見える…)」
そして謎はもう一つ、
このアスピックの上に乗っている紫色の粒。
一体なにで作られているの？
「じ、実食します！！」
次回 06：母校
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーキャラ
タクミ・アルディーニ
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かゅ。 - くるみパンダさん» くるみぱんださんありがとうございます！更新遅いですがこれからも読んでいただけると嬉しいです！ (2017年1月20日 22時) (
レス) id: f1e2670976 (このIDを非表示/違反報告)
くるみパンダ(プロフ) - 更新頑張ってくださ~い 面白いので楽しみにしています (2017年1月19日 19時) (レス) id: f2485fbfb6 (このIDを非表示/違反報告)
かゅ。 - リンさん» ありがとうございます！更新が遅くなってしまってごめんなさい！頑張ります！ (2017年1月16日 23時) (レス) id: f1e2670976 (このIDを非表示/違反報告)
かゅ。 - kisakiさん» ありがとうございます！たまに自分でも誰がオチだったか忘れてしまうくらいには四宮先輩も好きです笑 (2017年1月16日 23時) (レス) id: f1e2670976 (このIDを非表示/違反報告)
リン - 面白かったです。更新楽しみにしてます。 (2016年10月9日 21時) (レス) id: 7578393967 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かゅ。 | 作成日時：2015年5月14日 22時
