MY BFF (ページ15)

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弱火に掛けて居たお粥は良い感じに米の形が崩れ初めて来て居て丁度食べ頃に成って居た。良いね。

人数分のお椀にお粥を入れればピッタリ配分されて、思わず自分の目利きに拍手しそうに成る。残ると誰も食べなかったりして夜に寂しくお粥を食べる事になったりするから此方としてはとても有難い。

少しずつ消費して居るキムチを人数分の小鉢で用意して、リビングのテーブルに其れを並べて行く。ピリの方も良い感じに出来たのかナムルを入れた小鉢を持って来てくれた。

｢良い感じだね｣

｢美味しかったよ｣

｢あ～！つまみ食いですか？｣

｢やー、味見だよ。味見。｣

にひひ、と笑うピリに釣られて俺も笑ってしまう。

ピリとスンミンが料理を手伝う時は大抵摘み食いをされるか材料を食べられるかの二択だと分かって居るけれど美味しそうにするからついつい許してしまう。

全く、なんて呆れた振りをしつつ箸を並べればリビングに居るリノヒョンとイエニに｢スンミンは？｣と一応聞いて見る。

｢見ての通り！｣

｢起きて無いよ。｣

｢やっぱりか ……… ｣

ヒョンとイエニが面白可笑しく伝えてくる、いや、俺もそんな事だろうと思っては居たけれど。

スンミンはこのメンツの中で断トツ寝起きが悪い。

メンバー全員で同じ宿舎に住んで居た時は俺とピリとスンミナで同じ部屋を使って居たから同じタイミングで起こしてやって居たけれど部屋が変わってからはそうも行かず、最近は一番最後にもそもそ起きて来たりする。

別に仕事のスケジュールには何ら問題は無いのだけれど、何がダメってまたこのヒョンが …

｢起きて来ないって事は朝ご飯要らないって事だよな、やー、俺お腹減ってるからナムル食べたいなぁ沢山。｣

にっこり笑顔でスンミナの分の小鉢を自分の方に寄せるリノヒョンとそれを見て大爆笑して居るイエニ。本当にそれで良いのかイエニ … 。

意地悪なヒョンに純粋な子犬が泣かされない様にさっさと起こしてやろうと仕方なくスンミナの部屋の扉をノックする。

コンコン、と二回ノックをしたのだが反応が無くどうやらすっかり熟睡中の様だと仕方なく無許可で部屋に入る。

｢スンミン、スンミナ、朝だよ。｣

｢ぐぅ … ｣

｢スンミナ～？起きて！｣

｢ ……… すぴ｣

何度か声を掛けても返って来るのは呼吸音と鼻が鳴る音だけ、本当に寝起きが悪い。