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ピリと俺は、育ちの境遇が似て居たりする。
お互いアジア圏内で育って居ないせいか他のメンバーよりスキンシップが激しいらしい。俺としては最近まで自覚して居なかったのだけれど。
その他のメンバーより激しいスキンシップを練習生の頃からお互い拒む事無く続けて来たから、少しばかり距離が近かったりするがヤバいレベルでは無い。… と思って居る。
「なんか手伝う?」
「ん 〜 … じゃあ蓮根湯通ししたらタレと混ぜて貰おっかな。」
「やるよ。」
「その前に顔とか洗ったの?」
「まだ、やってくる。」
「行ってらっしゃい。」
まだ寝起きで脳が動いて居ないのかぽやぽやとした喋り方のピリの背中を見送りつつ、小さめの鍋に水を張ってその中に切った蓮根を入れて行く。
味が薄めのお粥と味の確りしたナムルって結構良い組み合わせなんだよな、太らないし。
今日の献立のバランスを脳内で自己評価しつつ調理を続けて居れば、いつの間に近くに来て居たのかリノヒョンがキッチンの入口で壁に身体を預けながらズッとコーヒーを啜る。
「お前らなんて言うか … 新婚だよな、会話が。」
「そんなんじゃ無いでしょ、お手伝いしてくれるってだけですよ ㅋ 」
「距離感も含めてな。」
「別に普通に友達との距離ですってば!!!」
「ふ 〜〜〜 ん 。」
家のヒョンやマンネは何かと俺のピリの会話がどうだ距離感がどうだと弄ってくるけど俺としては全く納得が行かない。別に普通の距離感だもん。
によによするリノヒョンが心底楽しそうな所が少々ムカつくがここで噛み付いても倍の弄りを返されるかヒョンのサイコ発言を返されるかの2択な為、取り敢えずだんまりを決め込んでおく。
「リノヒョン、おはようございます。」
「はよ、ピリクス。」
少しすれば先程よりもハッキリした声音のピリがキッチンへやって来て俺を眺めるだけのヒョンに不思議そうな目線を送りつつ挨拶をしていた。
いっその事ヒョンが手伝ってくれても良いのにそんな気は彼には無いらしく、ピリが来れば入れ違う様にリビングの方へと戻って行ってしまった。
リノヒョン、さてはからかいに来ただけだな …
呆れるヒョンはさておいて、サッと湯通しした蓮根を味付け用のタレが入ったボウルに入れる。
「じゃあピリこれ混ぜといて。」
「おけい、小鉢に入れる?」
「んー … そうだね、人数分小鉢に入れよっか。ありがと。」
さて、ちゃっちゃと朝食の準備を終わらせますか。
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菜々(プロフ) - 更新楽しみにしています。続きが気になります🥹 (1月28日 8時) (レス) @page33 id: 6590863194 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:眠兎 | 作成日時:2021年3月20日 16時