10-決意なんてその程度 ページ10
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サンジ
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Aちゃんがホレルノ実を食べて3日目。
おれ達は空き家に2人きりでいる。
そして今、迫られている。
今さっきまでベットに並んで座って雑談していただけなのに、どうしてこんな事に。落ち着け俺落ち着け俺…と頭の中で何百回も唱える。
Aちゃんはゆっくりと距離を詰めてきて、おれの膝に手を置く。そして見上げるように顔を覗き込んでくる。その表情は、恋に酔っている。
「ねえ、手出したいとか思わないの？」
「え、ちょ、Aちゃん？！」
事の発端は数時間前だ。
今日も島の散策をしていると、雨に降られてしまった。買い出しは一応昨日終えたので、今日は本当に散策しているだけで荷物を持ってないのが幸いだった。とりあえず船に戻ろうと思案しながら走っていると、「サンジ」と呼び止められた。Aちゃんだ。
近くに雨宿りできる場所がある、サニー号に戻るより近い、と言われて付いていった。そして辿り着いたのが今いる空き家。確かに人は住んでいないようだ。備え付けの家具くらいしかなかった。
そしてしばらくは軽い雑談をしていたはずだったのだが……。
どのタイミングでかは見当もつかないが、Aちゃんの中でスイッチが入ってしまったらしい。
そんなこんなで現在の状況に至る。
「キス、してもいい？」
「っ〜い、……いや、駄目、だろ……うん、駄目だよ」
思わずいいよって言いそうになっちまった。
彼女が寝てるいる時にはやらかしてしまったので、せめて起きている時はやらかさないようにしたい。おれの決意はその辺の岩よりも硬い、はず。
「どうしても駄目？」
「どうしても」
「何で」
「Aちゃんの意志じゃないから」
あと、距離がクソ近い。
くらっとするような甘い匂いがする。
雨に濡れた髪から水滴が滲んでいて色っぽい。
……どうしてこうも、彼女はおれの理性に攻撃してくるのか。
「私は、サンジが好きだよ……？」
潤んだ瞳に、縋り付くような切ない声。
誤魔化しきれないほどに胸が大きく高鳴る。
例えその殺し文句が惚れ薬のせいだとしても、おれの決意はもうほとんど崩れかけてしまっていた。
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白米(プロフ) - 今更ですみません！この作品も大好きなんです！！！ワンピースだとサンジとローが好きで…あれ？もしや好みが一緒…？とか思いながら見てます…笑 この作品何度も読み返す程大好きです！！！凄い今更ですみません笑 (2021年11月6日 4時) (
レス) id: 28dea4d994 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 藍さん» 最後までお読みくださりありがとうございます…！次作はまだ構想中ですが、恐らくローさんかなあと考えております！あくまで予定ですが、、笑 コメントありがとうございました（ ; ; ） (2020年8月12日 15時) (レス) id: 755637e22b (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 完結おめでとうございます。次回作はありますか？あるのであれば楽しみにしてます！！ (2020年8月10日 21時) (レス) id: cb413fc80a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2020年8月7日 19時
