01-原因不明の動悸 ページ1
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基本的にウチの船は騒がしい。
船長を筆頭に個性の強いメンツが揃っているからだ。
特にキッチンは盗み食いを試みる輩(主にルフィ)が侵入し、それに制裁を食らわせる料理人との攻防で賑やかである。
私は今、憩いの場の象徴であるキッチンに向かっている。
微妙な空腹感が鬱陶しく、なんとか解消したい。
先客がいるかなと思いつつ顔を出すと、夕食が終わって数時間しか経ってないというのに、もう料理に励んでいるサンジがいた。他には誰もいない。いつもの状態に比べると静かだ。
私は冷蔵庫に向かいがてらサンジの背中に声を掛ける。
「サンジーちょっと冷蔵庫の中身見ていい？」
サンジはすぐに振り向き、表情をこれでもかというほど緩める。
「Aちゃん♡いいけど、どうしたんだい？」
「小腹が空いちゃってなんか軽く食べたい気分なんだよね」
「それならおれが何か作ろうか？」
「サンジは明日の仕込みもあるでしょ？大丈夫、自分でやるよ」
「Aちゃん、君はなんて優しいんだ……まるで女神のようだよ」
「はいはい」
サンジのこのモードにはとっくに慣れている。
軽くあしらい、冷蔵庫の中身を拝借する。
綺麗に整理されているおかげで見やすい。
あ、ライムなら重すぎないしいいかもしれない。
これを絞ってジュースみたいにして飲もう。
比較的小さなライムを手に取り、キッチンの隅を借りて絞る。
それをその場で一気に飲み干した。というのも、シンクが近いからだ。
使ったコップを洗う。
「あ、コップこっち置いとくから貰うよ」
「うん。ありが、……」
「？Aちゃん？」
私は言葉を失った。
なに、なにこれ。
コップを渡そうとサンジを見た瞬間、心臓が大きく高鳴った。
そして収まる気配のない速い鼓動。頻脈になってしまいそう。
いきなりどうしたんだ私。
ていうか、サンジってこんなにかっこい、……いやいや、かっこいいとか思ってないし！！
もう一度心配げに名前を呼ばれて、ぐわっと体温が上がる感覚。
血液が逆流してるみたいだ。顔も熱い。
「な、なんでもない！コップありがとう！」
「？う、うん」
強引にコップを押し付け、逃げるようにこの場から去る。
走ったせいではない鼓動が痛いくらいに主張する。
思わずしゃがみ込み、膝を抱える。
「どうしちゃったんだろ……」
まだ熱が引かない。
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白米(プロフ) - 今更ですみません！この作品も大好きなんです！！！ワンピースだとサンジとローが好きで…あれ？もしや好みが一緒…？とか思いながら見てます…笑 この作品何度も読み返す程大好きです！！！凄い今更ですみません笑 (2021年11月6日 4時) (
レス) id: 28dea4d994 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 藍さん» 最後までお読みくださりありがとうございます…！次作はまだ構想中ですが、恐らくローさんかなあと考えております！あくまで予定ですが、、笑 コメントありがとうございました（ ; ; ） (2020年8月12日 15時) (レス) id: 755637e22b (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 完結おめでとうございます。次回作はありますか？あるのであれば楽しみにしてます！！ (2020年8月10日 21時) (レス) id: cb413fc80a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2020年8月7日 19時
