01-惚れ薬を飲んだ彼 ページ1
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ソファにゆったりと座り、ファッション誌を眺める休息の時間。本当はこの家に1人だったら、もっと心置きなく寛げるんだけども。
今日は友人の五条悟が遊びに来ていた。
彼は気まぐれに、週に何度かこうやって家に来る。
何か目的があるわけでなくて、ただ一緒にいるだけ。
言葉を全く交わさない日だってある。
こんな関係になったのはいつからだったっけ。
もはやそんなことすら曖昧で。
互いに何も口にしないのが暗黙のルールとなっていた。
友達にしては近すぎて、だからといって恋人ってわけでもない。
なら親友?……うーん、それも何かしっくりこない。
友達でも親友でも恋人でもない私達は、一体何なのだろう。
ぬるま湯のようなこの関係を、続けてもいいものなのだろうか。
いつの間にか雑誌はただの飾りとなっていて、考え事に耽っていると、台所の方で何やら動きがあった。
悟くんが何かをコップに注ぎ、勢いよく飲み干した。
?そんなに喉が渇いていたんだろうか。
そうなら言ってくれればお茶でも珈琲でも淹れたのに。ま、今更そんな気を遣う仲には戻れないけど。
雑誌を閉じ、口を開く。
「悟くん、何飲んだの?」
「んー、惚れ薬」
…
一瞬、思考回路が停止した。
悟くんが言ったことを理解できなかった。
ほれぐすり……ホレグスリ……
惚れ、……は!?
「……は?」
惚れ薬。
悟くんの言った言葉が漸く理解できた。
理解できた、けどさあ。
……そんなもの、本当に存在するの?
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ももか(プロフ) - 自分に引くほど、めっちゃニヤニヤしながら読んでました……最高すぎました!!これからも頑張ってください!!!!!! (2021年2月21日 20時) (レス) id: 962a75c0d9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - あおいさん» 文章褒められるとめちゃくちゃ嬉しいですー!( ; ; )こちらこそ、お読みくださり本当にありがとうございました!! (2021年2月10日 17時) (レス) id: 4a1d1da0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - 語彙力の塊すぎて…素晴らしい作品をありがとうございました! (2021年2月8日 0時) (レス) id: c6e7ce5294 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - #ゆー@金欠民族さん» めっっちゃ面白かったなんて光栄です…(^^) 暖かいコメント嬉しいです!最後までお読みくださりありがとうございました! (2021年2月3日 15時) (レス) id: 4a1d1da0e2 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 輪廻@サブ垢なのだー!さん» 完結後もお会いできて嬉しいですー!( ; ; )暖かいお言葉を貰えて本当に嬉しかったです…!今次の作品を考えているところです。最後までお読みくださりありがとうございました! (2021年2月3日 15時) (レス) id: 4a1d1da0e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱぅち | 作成日時:2021年1月26日 17時