38-襲撃 ページ38
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「雷ぞう？」
「そう、今はワノ国の忍者がいるんだ」
「へぇ……！忍者なんて本当にいるんだね」
「ユティアも今度会いに行くといい」
「うん！そうする」
ゾウで過ごして一ヶ月くらいが経ち、ここで最初に出会ったワンダとはもうすっかり打ち解けた。人間嫌いな種族だなんて嘘、だって彼女らはこんなにも穏やかな笑顔を見せてくれる。
ここでの暮らしに不満はなかった、けど。
目を閉じればすぐに、彼のことを思い出すの。
口元だけで不敵に笑う、誰よりもかっこいい船長のことを。
……会いたい、
そんな気持ちばかりが私を支配する。
離れてから一度だって、彼を思わない日はなかった。
そして事件は起こった。
ゾウにジャックという海賊が乗り込んできたのだ。しかも軍隊を率いて。ジャックと言えば、四皇カイドウの部下で懸賞金10億の大海賊。
そんな彼が何故やってきたのか。
要求はこうだった。
________「忍者を出せ」と。
もちろんそれは雷ぞうのことである。でもミンク族の皆は知らないと言い張った。そんな奴はこの国にいないと。
ミンク族とワノ国の武人には、私達に知らない特別な繋がりがあるらしかった。雷ぞうを地下に匿い、必死に知らんぷりを続けた。
だが、ジャックは話の通ずる男ではなかった。
戦いが、始まる。
赤子から老人まで国民全員が戦士であるミンク族が取った作戦は「昼夜交代で攻め続ける」ことだった。
日中は昼の王とその部下、日が暮れると夜の王とその部下という風に休みなく相手を攻め続けるのだ。
夜が来ると同時にネコマムシの旦那の雄叫びが轟く。
「おいベポ！！ユガラらまだわしの預かりぜよ！戦わんで構んきに！」
「そういう訳に行かねェよ！旦那！海賊になってもここはおれの故郷！」
両手を挙げ、片足を上げていつものポーズを決めるベポに「そしておれ達にゃあ…仲間の故郷！」と戦う姿勢を見せる。
そう、戦う理由なんてそれだけで十分だ。
「一端の口を……」
ネコマムシの旦那は月明かりを浴びてニッと口角を上げた。
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涼野紫乃(プロフ) - 完結おめでとうございます！作者様のローオチの作品は他にも読ませていただいてますが毎回話の構成、終わり方が最高で泣かされてしまいます。新作も絶対読みます！これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2020年8月16日 8時) (
レス) id: 5f142ceaa5 (このIDを非表示/違反報告)
てい。(プロフ) - 完結ご苦労さまです！更新まだかなと楽しみに思えるほどこの小説が好きでした！1番が気になっています、気になりすぎて早く読みたいくらいですが…これからも頑張ってください！応援してます (2019年9月24日 18時) (レス) id: 6af5281e1b (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 皆様ご協力頂きありがとうございました…！一人一人にきちんとお返事したいところですが、有り難いことに多くの方にご意見をもらえて…泣 でもコメントや感想はすべて読ませていただきました！本当に温かいお言葉をもらえて嬉しいです！今後もよろしくお願いします…！ (2019年9月24日 17時) (レス) id: fbe06363c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぴろ(プロフ) - 完結お疲れ様です★遅くなりましたが、3番が読んでみたいです(*´∀｀) (2019年9月24日 11時) (レス) id: 5ce8d72b22 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 2.3どちらも捨てがたいです(ﾟ´ω｀ﾟ)！完結お疲れ様でした！ (2019年9月24日 1時) (レス) id: e1ea64eec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2019年9月8日 18時
