01-我が船長 ページ1
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我が船の船長、トラファルガー・ローといえば？
オペオペの実の能力で戦闘をする姿はまさに『死の外科医』であり『残忍』かつ『冷酷』だと、世間一般では認知されている。
普段の生活を共にするクルーにはもちろん尊敬されているが、その一方で何を考えてるかわからないと囁かれる一面も。(彼ら曰く、それはそれでクールでかっこいいらしい)
兎に角、船長は本来であれば感情を表に漏らさない人なのだ。
それはまだ付き合いが短い私にも分かる。
だから、船長の気持ちに気づいてしまった時には素直に驚いた。
私のこの船での主な役割は盗みだ。例えば敵襲の際なんかは悪魔の実の能力を利用して、敵船に侵入し食料やら金やら財宝やらを掻っ攫う。
この日もいつものように侵入し、皆が戦いに夢中になってる間に役目を果たしてしまおうと思っていた。
今回は財宝を運び出すことに成功し、それを風呂敷に包んで背負い、さあ帰ろうと表の戦闘の様子を伺っていた。
すると偶然船内に潜んでいた敵がいたらしく、後をつけられていたのに気がつかなかった。
「なあ姉ちゃん、それおれらのだよなあ？」背後からなんとも不気味な声が聞こえた瞬間、私の体は宙を舞った。蹴り飛ばされたその拍子に背負っていた財宝も飛び散り、豪快な音を立てて床に落ちていく。
そして戦闘をしている中を突き抜けて、船縁にぶつかった。背中に大きな衝撃を受け、その場にうずくまる。
突如飛んできた私に仲間達が「A！？」「大丈夫か！！」と叫んでるのが聞こえたけど、さっきの男に痛めつけられた背中を更に踏みつけられて返事ができなかった。
代わりに「ぐあっ！！」とアヒルが鳴いたような悲痛な声が出た。
「海賊の宝に手出すなんてなあ、馬鹿だよ姉ちゃん」
ズキズキと痛む背中。
胸倉を掴まれて無理やり立たされたかと思えば、
今度は首根っこを持たれていとも簡単に、
……海へ放り出された。
そう気づいた時にはもう遅く、必死に手を伸ばすも、抵抗虚しく水中に引き込まれていった。
力が抜けていくのを感じ、これが人生の終わりなのかと、こんな最後を迎える弱い自分を恨んだ。
意識がなくなるまでに、これまでの人生の思い出や走馬灯なんて流れてこなかった。
ああ、でも、頭の先まで沈んでしまう直前に見た、
「Aッ！！」
船から身を乗り出して見たこともないほど焦った船長の顔と声が、頭に焼きついていた。
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涼野紫乃(プロフ) - 完結おめでとうございます！作者様のローオチの作品は他にも読ませていただいてますが毎回話の構成、終わり方が最高で泣かされてしまいます。新作も絶対読みます！これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2020年8月16日 8時) (
レス) id: 5f142ceaa5 (このIDを非表示/違反報告)
てい。(プロフ) - 完結ご苦労さまです！更新まだかなと楽しみに思えるほどこの小説が好きでした！1番が気になっています、気になりすぎて早く読みたいくらいですが…これからも頑張ってください！応援してます (2019年9月24日 18時) (レス) id: 6af5281e1b (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 皆様ご協力頂きありがとうございました…！一人一人にきちんとお返事したいところですが、有り難いことに多くの方にご意見をもらえて…泣 でもコメントや感想はすべて読ませていただきました！本当に温かいお言葉をもらえて嬉しいです！今後もよろしくお願いします…！ (2019年9月24日 17時) (レス) id: fbe06363c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぴろ(プロフ) - 完結お疲れ様です★遅くなりましたが、3番が読んでみたいです(*´∀｀) (2019年9月24日 11時) (レス) id: 5ce8d72b22 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 2.3どちらも捨てがたいです(ﾟ´ω｀ﾟ)！完結お疲れ様でした！ (2019年9月24日 1時) (レス) id: e1ea64eec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2019年9月8日 18時
