このたくさんの思い出に感謝を届けましょう (ページ27)

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花は咲いてそして散っていくページ27

本丸はいつも通り朝から賑わっており食事を終えれば各自自分の本日の仕事を行う。出陣や遠征に出るものは戦衣装を身につけ隊長は最終確認を終えれば部隊を引き連れて戦場へと向かっていく

内番作業では手合わせ部屋での激しい木刀の叩き合いが響いており大きな畑には沢山の野菜が実っておりそれをひとつひとつ丁寧にとって水を分け与える

馬小屋は全頭元気にご飯を食べて戦場へ刀剣男士を走らせる為に体力をつけて休む馬はのんびりと過ごしていた

｢あれ、珍しい人が黄昏てる。どうしましたか？｣

｢ああ…君か。んー…ちょっとね｣

｢おっとぉ～？何か悩み事かな？オネーサンになんでも話してご覧｣

｢君に相談しても解決しなさそうだなぁ｣

｢なんだって！？格好よく解決してあげようではないか！｣

｢いや、女の子が格好よさなんて求めちゃ駄目でしょう？君は可愛いんだから｣

ぽんぽんと頭を撫でれば少し気に食わなかったのか頬を膨らませるが頭は撫でて欲しい様で自分の手を掴んでわしわしと自ら撫で始める

｢何してるのさ、髪が乱れちゃうでしょ？｣

｢同じくくしゃくしゃにすればいいのだ！｣

｢やめて。これ結構整えるのに時間かかるんだから｣

｢早起き素晴らしいですなぁ｣

｢君はいーっっつも起きないからね。いつ真面目に起きてくれるのさ｣

｢真面目に起きることはない！！なんだかんだ起こしてくれるじゃーん。やっさしい伊達男～｣

｢はぁぁー……呆れた。僕をそうやって煽てても何も出ないんだからねっ｣

｢わわわっ！もぉーちょっとぉぉ私の髪で遊ばないでよぉぉ｣

｢ふはっ、ごめんごめん。ちょっとやり過ぎちゃったね｣

ぐしゃぐしゃになってしまった髪の毛を整えてあげれば嬉しそうに笑ってお礼を言ってくれる

｢ねぇ、みっちゃん。みんなに会えてこうしてたくさんの思い出を作れて本当に楽しかった。みんなもそう思ってるかな？｣

｢僕も楽しかったよ。君はやんちゃな女の子で元気いっぱいだった。それに何度も困らされたけど今となったらそれもいい思い出みたくなっちゃってるし。まぁ今でも変わらない君が良かったなって思えるよ｣

｢私そういやみっちゃんの怒りの鉄槌食らってないな…ということはみっちゃんにとってはいい子だったのか！｣

｢んん～？ちょっと語弊のある解釈だねぇ？君には何度かお話をしたはずなんだけどなぁ？君の記憶力はどうなっているのかな｣

｢うぁう～ひゃめてくだはいぃ｣