（４８） ページ6
静かな廊下を歩いて裸足のまま外へと歩き出す。ひんやりと冷たい風が身体に当たるが何も感じなかった。
小さく吐く息は白く辿り着いた場所は本丸の玄関
柱の隅に座り込み小さく体を縮める
みつ…ただ…
ごめんね＿貴方の気持ちに気付いてあげられなくて…
いつから、苦しんでたのかな。その優しい笑顔の裏に隠してたのかな
私は、ただ……皆が自由に過ごせるようにと色々やってきた
なのに、全然ダメだね。だめな主だなぁ……
｢もう……帰ってこないの……？ここで……お別れなの？｣
しとしとと雪が降り始め辺りを白く染めてゆく
散々泣いたくせして流れてくる涙を拭うことなくぼやける視界の中それをみている
｢みつただ………最後に話したかった………おねがい。ここで、待ってるから……かえってきてよ｣
｢主！！やっとみつけたよ！！｣
｢オイ！しっかりしろ！｣
｢誰か毛布を持ってきてくれ！身体が凄く冷えている！｣
遠くから聴こえた声と足音。何かに包まれるがあまり体も心もなにも反応しなかった。
だれ…？わたしは、ここにいなきゃだめなの
審神者部屋に篭っている主に声をかけるまではいつも通りだった。返事はかろうじてしてくれるはずだったが返ってこず開けてみると布団が敷かれたまま本人がいない。嫌な予感がしてすぐに探し始めたが中にはいなかった。
あいにく外は雪が降っておりその光景をみてまさかと思い外の探索を始めれば以外に早く本人を見つけることが出来、駆け寄れば随分と冷えた身体。そして僅かに流れ出る霊力。こいつは不味い状況だとみて分かった
｢運ぶぞ｣
｢い、や…だ…｣
｢あﾞ？なにいっ｢いやだ！ここで待っていなきゃ光忠は帰ってこない！ここにいなきゃ帰って来れない！｣
｢バカ言ってんじゃねぇ！
んなとこにずっといてあんた死にてえのか！？あんただけが
大切な仲間だって、大事な家族だって言っただろ？1人で全部抱え込むなおれたちを頼れ、おれたちを信用しろ！あんたの本丸はどこにある？こんな小さな所なのかあいつが帰ってくる場所はここしかねえのかよ！！｣
｢っ……ぅっ……ひぜ…ん｣
肥前｢いくぞ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 17人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
