ナムグルの紅一点ちゃん【TXT】

僕の知らない君 ページ38

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SBside







Aの意識が戻って、そこからすぐにテレビ局に移らないといけなくて、


ゆっくり休む暇もなく、バンに乗り込む僕ら。


熱は下がって元気なはずだけど、何故か表情が暗いA。


スケジュールが1日ダメになったこと、まだ責任感じてるのかな…









SB「A？」


『……』


YJ「スビナ、今はやめな。」









ずっと俯いているAに声をかけるけど返事はなくて、


代わりに前に座っていたヨンジュニヒョンに、しっ！って止められる。


わかってるよ…わかってるけど…








『スビナ大丈夫、仕事はちゃんと笑顔でやるから。』


SB「……そっか。」









明らかな愛想笑いを見せて、またフードを被るA。


今僕が気にしてるのはそこじゃない…


けど、そんなこと言ったって、今のAには100%伝わらない。


ねぇ、いつになったら包み隠さず話してくれるの…？







心を許しあえてる自信はある。


けど、たまに分からないんだ。


どうしてAが、こう頑なに全てを話そうとしないのか。


泣きたいとき、僕らを頼らないのか。


不安なとき、わざと大丈夫なフリをするのか。


君がホントは、傷つきやすくて繊細な心を持ってることなんて、みんなが知ってることなのに、


どうして君は、それを隠すの？


僕にはまだ、君の全てを受け入れられるだけの器はない？









君にはまだ、


僕の知らないことが、たくさんある。







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