ナムグルの紅一点ちゃん【TXT】

深夜の練習室 ページ17

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YJside







今日もいつも通り練習が終わって、宿舎に帰ろうと各々で準備してると、






『私、ちょっと練習して帰る！』






って、そんなことをAが言い出すから、


他のメンバーと顔を見合わせる。


…あぁ、今日は俺かぁ…笑








YJ「じゃあ、俺作業室でまだすることあるから、A終わったら呼んで？」


『え、そうなの？オッパも大変だねぇ。』


HK「じゃあ僕らは先帰ってるね！おつかれー！」








することがあるなんて真っ赤な嘘。


Aがこうして練習室に居残る時は、だいたいメンバーが1人はここに残ることにしている。


もちろんそんなことAは知らないし、本当のことを言ったら怒るだろうから言わない。


みんな、Aのこととなると過保護が発動する。








YJ「……来ないな。」







時計の針は12時を指している。


お迎えが来ないから、練習室に向かう。


扉の窓を少し覗いてみるけど、Aの姿は見つからなかった。


……もしかして……









YJ「Aっ！？」








嫌な予感がして、荒々しく扉を開けて中に入る。


そこには、練習室の床に横たわっているAがいた。


まさか、また倒れたっ…！？









YJ「Aっ、A！！」


『……っ、ん〜、あ、オッパ…？』


YJ「大丈夫か！？頭とか打ってないか！？」


『え、何のこと…』









何度か呼びかけると、ムクっと起き上がったA。


眠たそうに目をこする姿は、まるで俺の心配なんて1ミリも感じてないようだった。









YJ「ほんと…心配したんだからなっ…！」


『おぇ、えちょ、オッパっ！？』


YJ「また倒れたかと思ったじゃん…」









Aが無事だったことへの安堵から、勢いでAを抱きしめてしまった。


あんまり強く抱きしめていたのか、オッパ、苦しい、と背中をドンドン叩かれる。









YJ「お願いだから、無理だけはしないで。」


『え、私無理してますか？』


YJ「アーチンチャ、鈍感なのも考えものだよ…」


『それよりもお腹空いた！オッパなんか奢ってください！』









Aが必要以上に無理しすぎなくなる日は、いつか来るんだろうか…


…だめだ、そんな未来、見えない…






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