ページ16
セオ「裏切り者を助けても何にもならない」
つぶしたナメクジから足を退いたとき、セオドールがそんな言葉を発した。
彼にしては珍しく、はっきりとした声だった。
貴女「あら、あれは助けたうちに入りませんよ」
「嫌いな人間に心配される程、屈辱的なことはないでしょう？」そう付け足すと、この場にいたスリザリン生の殆どが納得したらしい。
しかし、それとは正反で、グリフィンドール生の表情はどんどんと悪化してゆく。
中には私を人ではない何かとして見ているのではないかと疑ってしまうような視線を向けてくる者まで居るが、卿の血縁者である私がそんなことを気にしていたらきりがない。
そのうちの１人であり、今、この場に居るグリフィンドール生の中心となるであろうオリバー・ウッドは私を見据えてこう言った。
ウッド「例え身内に対してであろうと、公共の場でそんなことを言うのはどうかと思う」
まぁ、スリザリン以外の人間が見ればそう言った感想を抱くのも仕方がない。
それでも、彼は１つ重要なことを忘れている。
ロンは何時まで経っても私を“スリザリン生”としか見ていなかった。
いや、もっと言えば“純血主義者”として毛嫌いしていた。
私の知っているロンはこんな人間ではなかったはずだ。
貴女「あら、先輩は私だけを責めるのですか？」
ウッド「何が言いたい？」
貴女「そのままです。私は理由に基づいた行動しかとりません。私がこう言った行動をとった。と言う事は、ロナルド・ウィーズリー、彼に何か問題があるのでは？」
ウッドにそう告げ、私は踵を返した。
パン「A！？何処に行くの！？」
貴女「興醒めです。見学はまた次回」
パン「え！？ちょっとA！！」
貴女「皆さんはどうぞ、このまま競技場に向かってください」
来た道を戻っている最中、私を追いかける足音が１つだけ聞こえた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
左右田中毒 - いつも見させて頂いております。 貴女様の手掛ける作品はほとんど見ていますが、その中でもこの作品は特に好きです。これからもゆっくり更新なさってください。応援しています (2016年2月20日 23時) (
レス) id: 0cfe4c43b6 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 更新頑張ってください！！！！！！！！！！！！ (2015年7月6日 22時) (レス) id: a9f5c2f56e (このIDを非表示/違反報告)
(名前)芽衣(プロフ) - 今まで見たものとは違った視点でとてもおもしろいです！！ 今１番のお気に入り作品なので、続きがとても楽しみです！！ どうか早めの更新お願いいたします！！！ (2015年6月29日 20時) (レス) id: aa30ebdc14 (このIDを非表示/違反報告)
姑少女 - 深い内容で面白いです。忙しいと思いますが、更新待ってます。 (2015年6月28日 22時) (レス) id: 678d61674c (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 更新ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー (2015年6月15日 20時) (レス) id: 8e7061f8ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蛍光灯 | 作成日時：2014年9月10日 19時
