ヴィンディチェからの報告 ページ38
ヴィ「スペルビ・A」
「はい。」
ヴィ「貴様にこれを渡そう。」
ジャラッと投げられたイカついリング。
二個ありますね？なんのリングでしょう？？
赤「それはこっちの世界と向こうの世界を往復するのに必要なリングさ。」
「…えっ！？」
ヴィ「不本意ながら。お前の存在がこっちの世界でも重要な役割になってしまった。」
「って、事はまさか！？」
赤「あぁ。君はどっちの世界にも必要な人間、って事さ。」
これさえあれば、どっちの家族とも別れずにすむ！？
でもなんで、こんな事が…
赤「先の戦争で君のためになくなった命。」
「っ！！」
赤「そのなくなった命との均衡を保つために、君の存在が必要になった。」
マ「じゃぁ、Aとは別れなくていいんだな！？」
ヴィ「均衡が保たれる程まで世界の情勢がよくなれば、スペルビ・Aは我々の世界に戻ってもらう。」
マ「っ！！」
赤「だがあれだけの死人がでたんだ。君の一生でこの穴は埋めてもらうしかないよ。それでもいいかい、A君。」
「も、もちろんです！！」
本来はなくならなかったかもしれない命…
だから私が必要、なんですね。
マ「よ、よかったじゃねぇかよい！！A！！」
「うん！！これでまた、皆と笑い合えるんだ…」
ヴィ「ふん。渡すものは渡した。我々は戻るとしよう」
「ヴィンディチェ！！」
ヴィ「なんだ。」
「ありがとうございます！」
赤「どういう意味かな？」
「突然この世界に連れてこられた時は恨みましたが…結果的に私はここにこれてよかった！」
ヴィ「…」
「一生を通して愛せる人と、会えました…。」
赤「…そうかい。」
「はい！心から大切だと思えるもう1つの家族もできました！」
ヴィ「それは偶然にすぎん。」
「分かってます。でも、今は感謝しているんです。ありがとうございます！」
赤「本当に変わった子だね。」
ヴィ「これが雪の守護者の素質か。」
「ふふ！また、会いに来て下さいね」
赤「気が向いたらね。行くよ。」
ズズズズ…と暗闇に消えていくヴィンディチェ。
完全にいなくなった後、パッとマルコと顔を合わせました。
マ「やったよい！！A！！」
「わっ！わっ！ちょっとマルコ！」
もう！喜びすぎて高い高いしてますっ！！
マ「このくらい許せやい！！さっそくオヤジに報告だ！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 58人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たまごやき | 作成日時：2022年6月25日 22時
