よかった。 ページ36
骸「約束はちゃんと守りましたよ。これからも三人をよろしくお願いしますね、A」
そう言って六道骸はまた霧の中に消えていったんです。
それから、少しの間私は霧の中に残されていたんですが…
ザ「生きてんなら起きろA。命令だ」
「ボス?」
今、ボスの声が…
こっちからですね。
私を待っていてくれているんですか?
「今、起きますボス。」
ーー
「…ん…」
ザ「こっちを向け、A」
「ボス…」
あぁ、本当にボスです。
こんな酷く焦った顔のボス、私初めてみました。
ス「A!!」
「お兄…ちゃん」
あ、目が赤い?
もしかして泣いていたんですか?
顔色も良くないじゃないですか…
イ「お前って奴は!!馬鹿やろう!!」
「イゾウ…さん」
あぁ、イゾウさんも…
泣きすぎて目、腫れてるじゃないですか…
ザ「てめぇ、今度こんなふざけた事してみろ。俺がカッ消してやるからな。」
「ボス…ふふ…ボスに消されるなら…それこそ本望かもですね…」
白「馬鹿な事言ってんじゃねぇ!!馬鹿娘!!」
「オヤジさん…」
白「よく生き延びたじゃねぇかA!!」
「あ、ありがとうございます…」
オヤジさんまで泣いてくれるなんて…
ディ「お前の無茶ぶりには寿命を縮めさせられるぜ、まったく。」
「跳ね馬…そう言えばいましたね。」
ディ「んなぁ!?」
べ「A。今回のは俺達マジで怒ってんだけど。」
マモ「まったくだよ。死んでいてもおかしくなかったって分かってるのかい。」
「ベル、マーモン…ありがとうございます」
べ「は?なんで礼なわけ?」
「心配してくれて…怒ってくれて…私、すごく嬉しくて…」
あぁ、皆に怒られて普通は落ち込む所なんですが…
嬉しくて涙が出てきてしまいました…
「皆…うっ、うっ…あ、ありがとうございます!!」
べ「…ちょーし狂うじゃん。」
ス「A!!((ギュゥゥッ!!」
「お゛っ、お兄っぢゃん!!うわぁぁぁぁんっ!!」
起き上がれない私を抱き起こしてキツく抱きしめるお兄ちゃん。
バカ野郎!って言いながら本気で泣いてくれるお兄ちゃんに本当にこの人の妹で良かったって、心から思います。
イ「A…」
「イ゛、イゾウざん!!」
イ「もう、俺をおいて逝こうとするな。」
「はいっ」
イ「俺はお前じゃなけりゃ幸せなんてありえねぇ。」
「はい…っ」
イ「愛してる、A!」
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作者名:たまごやき | 作成日時:2022年6月25日 22時